内容説明
本書は、コミュニティ投資をテーマとして取り上げる。グラミン銀行に代表されるマイクロファイナンス機関やNPOが行うこの活動は、多重債務者などの貧困層への支援策の一つとして注目されているが、発展途上国に限らず、先進国でも様々な役割を果たしている。金融の新たな試みは、どのような発展をみて、いかなる課題と向き合っているのか。綿密な調査を踏まえて、社会的排除に対していかに抗っていくか、この新たなる試みの実相に迫る。
目次
なぜ、金融によるコミュニティ・エンパワーメントなのか
第1部 コミュニティ開発金融の理論(社会開発とマイクロファイナンス;コミュニティ投資とNPO融資)
第2部 アメリカのコミュニティ開発金融(コミュニティ開発金融の歴史と現状―金融仲介組織主導の急成長;コミュニティ開発金融政策―コミュニティ投資を促進する法制度;NPOへの融資と経営支援―旺盛な需要と層の厚い経営支援資源;マイクロファイナンスの現状―途上国からの輸入と独自の模索)
第3部 日本のコミュニティ開発金融(コミュニティ開発金融の歴史と現状―ほのかな発展の兆し;NPOへの融資と経営支援―整備が急がれる経営支援;マイクロファイナンスの現状―多重債務者問題と金融危機への対処)
コミュニティ開発金融の展望
著者等紹介
小関隆志[コセキタカシ]
1971年東京生まれ。1999年一橋大学大学院後期博士課程修了。社会学博士(一橋大学)。法政大学大原社会問題研究所、NPO法人建設政策研究所などを経て、2001年明治大学経営学部専任講師。2006年明治大学経営学部准教授。専門はNPO経営論、コミュニティ投資論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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