内容説明
「PISAリテラシー」「キー・コンピテンシー」「読解力」「学士力」「社会人基礎力」…巷に溢れる“新しい能力”に対して、私たちは何ができるのか?ポスト近代社会、知識基盤社会、生涯学習社会で必要になるとされる“新しい能力”について、その原理・背景・歴史を批判的に検討し、それがもたらしつつあるカリキュラム・授業・評価への影響を考察する。
目次
“新しい能力”概念と教育―その背景と系譜
第1部 “新しい能力”―その理論と背景(能力を語ること―その歴史的、現代的形態;リテラシー概念の展開―機能的リテラシーと批判的リテラシー;“新しい能力”と教養―高等教育の質保証の中で;学力論議の現在―ポスト近代社会における学力の論じ方)
第2部 新しい教育のオルタナティブを探る(日本の場合―PISAの受け止め方に見る学校の能力観の多様性;オーストリアの場合―PISA以後の学力向上政策;スウェーデンの場合―数学のグループ・ディスカッションを評価する;アメリカの場合―カリキュラム設計における「工学的アプローチ」の再構築へ;フィンランドの教育制度における教師の能力形成への挑戦;ナラティブと教師の能力―内側からみたフィンランド教育の問題)
著者等紹介
松下佳代[マツシタカヨ]
京都大学高等教育研究開発推進センター教授、博士(教育学)。人はいかにして学ぶのか、能力はどう形成され評価されるのかに関心をもち、初等・中等教育と高等教育の共通性と差異に着目しながら、批判的・実践的研究を進めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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