内容説明
近代イギリス隆盛の基盤を築いたとされ、華やかで神話的なイメージのエリザベス。かたやエリザベスの異母姉にしてイングランド最初の女王でありながら「血まみれのメアリ」と揶揄されるメアリ。ふたりの女王のまったく異なる評価の背景にあるのは、近代イギリス成立と密接に結びついていた「宗教改革」の問題である。本書は、反カトリックという先入見を拝し、いま一度、メアリ時代を宗教改革史の流れのなかで捉え直し、メアリ時代からエリザベス時代への移行を考察する。
目次
メアリ一世の時代
第1部 メアリ時代再考(イングランド最初の女王;トマス・ワイアットの乱;出版統制とプロパガンダ;メアリ時代の「教会改革」構想)
第2部 教区の動揺(翻弄される教区教会;妻帯聖職者;変化する聖職者の地位;ヨーク聖史劇の終焉)
メアリとエリザベスの時代―歴史に刻まれた光と影
著者等紹介
指昭博[サシアキヒロ]
1957年生まれ。1987年大阪大学大学院文学研究科史学専攻博士課程単位取得満期退学。博士(文学)(大阪大学)。現在、神戸市外国語大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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