内容説明
世界じゅうの人を比べたとき、まったく同じ「こころ」をもつ人はいない。しかし人はつい、いくつかの「タイプ」に分けようとしてしまう。現在まで盛んに行われてきたパーソナリティ心理学の研究を概観したとき、「人を多面的にとらえて理解する」ことの大切さが見えてくる。
目次
個人差をどう考えるか―人々の違いを視覚化してみる
見えないものをどう見るか―構成概念という考え方
パーソナリティをどうやって測るのか―基本的な考え方
測定できているかどうかをどう判断するか―信頼性と妥当性
人をどのように分けるのか―類型論について考える
どのような物差しを当てるか―特性論の展開
分けることと測ることは違うのか―類型と特性を理解する
知性を測ることはできるのか―知能検査の歴史
あなたは人を分類しているか(1)―血液型性格判断の歴史
あなたは人を分類しているか(2)―血液型性格判断の是非〔ほか〕
著者等紹介
小塩真司[オシオアツシ]
1972年生まれ。2000年名古屋大学大学院教育学研究科博士課程後期課程修了。現在、中部大学人文学部准教授。博士(教育心理学)、学校心理士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆいな
1
物理学科卒業のばりばり理系な私にとって、心理学は未知の世界でしたが、意外にも数の世界(統計の世界)であり、かなり読みやすかったです。今までの心理学の歩みや私たちの身近にある血液型の判断など、とても考えやすい内容になっています。また、所々に著者の考えや人間らしい一幕もあったりするので、共感できる考えの方は、分かる!と思いながら読み進められると思います。今回は、参考書として心理学を学ぶと言うよりかは、演技として、要所を取り入れられたらと読みましたが、参考になる部分もあり読み物として面白かったです。2022/02/10
yorip
1
血液型性格診断はまだ根拠が見つかっていないだけで、今後心理学ではなく、統計学の分野で見つかる可能性はあると思う。ただ、星座でも性格に影響する要素があるので血液型だけで性格を判定しようとすると失敗するだろうな2019/06/07
Masahide Sawaki
1
かなり分かりやすい書き方で、すらすら読めた。本書の三分の一は血液型ステレオタイプの否定に費やされていたが、類型的な考えを特性的な考えに変えるためには必要な行程なのだと思う。筆者の伝えたいことがよく分かる、いい書物だった。2016/09/08
しんよこ
1
とてもかみ砕いた記述でパーソナリティ心理学についてコンパクトにまとめている。2014/08/29
言いたい放題
0
図書館にない2023/08/12
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