内容説明
「文明」とは何か。「近代」とは何か。本書は、初期近代イングランドを中心に、政治思想史の観点から「文明の作法」の系譜を探る。宮廷社会を舞台とし、作法書や大陸旅行によって育まれ、外交交渉などの現場で実践される礼儀の共有によって成立する、洗練された政治と社交の世界。そこには、他者との交際や共存を可能にした「型」や「わざ」、そして、「近代」の視点からは見失われた「文明」の思想史の風景が広がっている。
目次
序章 失われた「文明」
第1章 宮廷の政治学
第2章 作法書の世界
第3章 政治教育としての大陸旅行
第4章 外交の作法
第5章 文明化された共和国
第6章 チェスターフィールドの「世界」
終章 「文明」の転位
著者等紹介
木村俊道[キムラトシミチ]
1970年埼玉県に生まれる。東京都立大学法学部、同大学院社会科学研究科政治学専攻、同法学部助手を経て、九州大学大学院法学研究院准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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