内容説明
「唯一の超大国」と言われた国は世界をどう動かしてきたのか。本書では、冷戦終結から近未来に至る国際秩序の在り方について、その主軸となってきたアメリカの世界戦略(およびそれをめぐる議論)に焦点を合わせて分析・展望する。アメリカの戦略はどのように変化しているのか、そしてどのような国際秩序が形成されようとしているのかについて論じ、日本がどのような外交・安全保障政策を選択すべきかについても考察する。
目次
第1部 現代国際秩序の諸相(国際秩序とは何か;米ソ双極秩序の実態;唯一の大国としての米国;単極秩序の現状と展望)
第2部 米国世界戦略の展開(卓越戦略での合意;ブッシュ革命の実相;代替路線の模索)
第3部 米国の国防関連政策(核兵器政策の推移;国防変革と在外米軍;ミサイル防衛の軌跡;不拡散政策の変容)
国際秩序、米国、そして日本の針路
著者等紹介
梅本哲也[ウメモトテツヤ]
1953年岡山県生まれ。1977年東京大学教養学部卒業。1985年プリンストン大学大学院博士課程(政治学)修了(Ph.D.)。現在、静岡県立大学国際関係学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Studies
2
非常に珍しい本。特に、「核兵器」についての政策等をこれほど解説している日本語の本は珍しい。2020/01/21
ワッキー提督
0
国際政治理論と実際のアメリカの安全保障政策の関連性がすっきりと纏まっていた。2014/09/01
ミッキー
0
国際関係論を整理して学ぶことが出来るとともに大きな流れから、スマートパワーが注目されるようになった背景も理解することが出来た。2012/10/03
koji
0
「普天間」問題が政局化する中、真に必要な「外交・安全保障政策」の議論が行われているか。甚だ心もとないと思いつつ、本書を読みました。学術研究書の体裁をとっているので読み易くはないが、少なくとも日本の針路を提言した終章は広く読まれるべきでしょう。「米中共同覇権」への対抗軸としての「ミドルパワー・プラス」は、平和国家日本の一つの姿です。著者には国連外交への見解も聞いてみたいものです。2010/05/08
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