内容説明
小児がんで子どもを亡くした母親たちにインタビューを行い、母親が経験している悲嘆過程(グリーフプロセス)の実際を分析しつつ、グリーフケアの実際を考察します。当事者同士がささえあう相互援助を目的としたセルフヘルプ・グループやサポート・グループ。そこに浸透するグリーフケアのいとなみとはどのようなものか、その活動の実際を通して、グリーフケアにおけるソーシャルワーカーの役割を探っていきます。
目次
第1章 愛する人との死別
第2章 ライフ・ストーリー
第3章 小児がんで子どもを亡くした母親のライフ・ストーリー
第4章 小児がんで子どもを亡くした母親のグリーフプロセス
第5章 子どもを亡くした母親のグリーフプロセス
第6章 ささえあうグリーフケア
著者等紹介
金子絵里乃[カネコエリノ]
1977年東京都生まれ。2005年法政大学大学院人間社会研究科人間福祉学専攻博士後期課程修了。現在、同志社大学社会学部専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たかこ
55
お子さんを亡くした母親のグリーフにかかわることが多いので、勉強のために先生からお借りした本。金子先生の論文は読んだことがあったけれど、博士論文をまとめたこちらの本で、このボリュームだからこそ、しっかり詳細な内容まで理解できた。内容は、私のグリーフとは違うパターンなのだけれど、グリーフサポートにたどり着くまで、またそこでなぜ心を開けたのか、サポート側の「共にある」という姿勢、とても重要なことに気づかせてもらった。同じ体験を持つものが、ライフストーリーを聴かせてもらう、そこに未来があるのだと思う。2024/09/04