内容説明
いま「働き方」と「働かせ方」が問われている。数年前まではワーキング・プアや日雇い派遣が毎日のニュースを賑わすことはなかった。「人間らしく働く」という方向とはベクトルが逆向きになっているのだ。規制緩和とグローバリゼーションが吹き荒れる現代日本を、雇用、労働、人事、キャリア形成、労使関係など、人事労務管理の各分野から、読み解き、敢えて「人間らしく働く」立場、すなわちディーセント・ワークを視座に据えて現代日本に問題提起する。
目次
序章 グローバリゼーションとディーセント・ワーク―人間らしく働く
第1章 雇用管理と雇用形態の多様化―雇用ポートフォリオの現実と多様性の増大
第2章 間接雇用という働き方・働かせ方―問題の本質と歴史的把握
第3章 外国人労働者増加の要因とその帰結―もう1つの格差社会
第4章 労働時間管理とディーセント・ワーク―長時間労働からの脱却
第5章 成果主義人事の構造と課題―IT・グローバリゼーション時代の人事管理、コンピテンシー
第6章 成果主義賃金の理念と現実―年功パラダイムからの「脱却」と働き甲斐
第7章 キャリア形成と職業能力開発―キャリア形成の「自律」化と社会的支援
第8章 労使関係のいま―民主主義の原点の役割を維持できるか
終章 人間らしい「働き方」・「働かせ方」の条件―労働の人間化からディーセント・ワークへ
著者等紹介
黒田兼一[クロダケンイチ]
1948年生まれ。明治大学大学院経営学研究科博士後期課程単位取得中退。現在、明治大学経営学部教授
守屋貴司[モリヤタカシ]
1962年生まれ。関西学院大学大学院商学研究科博士後期課程単位取得中退。立命館大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。現在、立命館大学経営学部教授。博士(社会学)
今村寛治[イマムラカンジ]
1960年生まれ。九州大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、熊本学院大学商学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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