内容説明
本書第1部ではグローバル化の理論とその展開、そして第2部はグローバル化の影響の地域的差異について検討し、さらに第3部ではグローバル・ガバナンスのゆくえについて論じる。グローバル資本主義をいかに制御できるか。福祉国家の運営や福祉政策のあり方に今後いかなる影響を及ぼすか。理論的・実証的にその可能性を提示する。
目次
グローバリゼーション論争と福祉国家・福祉社会
第1部 グローバル化の理論とその展開(グローバル化とソーシャルダンピング―経営戦略論的分析;経済のグローバル化、人口高齢化と年金制度改革―社会民主主義レジームの年金脱貧困化の動向;公的社会支出の国際比較と社会・経済・政治的要因―先進21カ国を事例として)
第2部 グローバル化の影響の地域的差異(日本における経済のグローバル化とソーシャル・セーフティネットの崩壊―小泉構造改革の負の遺産;社会保障制度の構築と日中「伝統文化」のゆくえ―グローバル化の衝撃のなかで;アメリカン・リベラリズム―福祉的自由への権利の不在;グローバル化と福祉国家の再編―オランダの事例;アジアにおけるグローバル化と社会福祉―タイを事例として)
第3部 グローバル・ガバナンス(市民組織とガバナンス―「グローカル福祉社会」をめざして;グローバル化と国際労働基準―ディーセントワークとILOの生き残り戦略;グローバル化とEUの新・社会保護戦略―公開調整手法による政策協調)
グローバル化・共生・福祉社会
著者等紹介
下平好博[シモダイラヨシヒロ]
1955年生まれ。1985年法政大学大学院社会科学研究科社会学専攻博士課程単位取得満期退学。現在、明星大学人文学部教授(経済社会学、社会政策)
三重野卓[ミエノタカシ]
1949年生まれ。1979年東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。現在、山梨大学教育人間科学部教授(福祉社会学、計量社会学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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