内容説明
冷戦が終わり、平和な時代の到来が期待されたのもつかのま、旧ユーゴスラヴィアやチェチェンをはじめ、世界各地で紛争が頻発し、ついには世界貿易センタービルへのテロ攻撃へと発展し、いま現在、イラク、アフガニスタンで熾烈な戦争が続いている。こうした背景にはどのような要因があるのだろうか。本書では問題の基本に戻り、帝国、国家、ナショナリズムといった問題を、世界史のなかで問い直し、なにがこの社会を動かしてきたかを解明する。
目次
第1章 帝国と国民国家(帝国支配の構造;国家原理と帝国原理の交錯―中世から近代へ ほか)
第2章 ナショナリズムの現在(ナショナリズムの近代性;西欧におけるエスノ・ナショナリズム ほか)
第3章 植民地から近代国家へ―インドの場合(イギリスのインド支配;その帝国的体質 ほか)
第4章 帝国支配のかたち―現代アメリカと大英帝国(覇権国家アメリカ;大英帝国 ほか)
第5章 グレート・ゲーム考―帝国主義の一断面(マハン対マッキンダー;第一次アフガン戦争とその背景 ほか)
著者等紹介
木村雅昭[キムラマサアキ]
1942年大阪府生まれ。京都大学法学部卒業。京都大学大学院を経て、京都大学法学研究科教授。同研究科定年退職後、京都産業大学法学部教授を経て、京都産業大学世界問題研究所所長、京都大学名誉教授、京都大学法学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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