内容説明
社会への参加は個人から見れば犠牲や制約を伴うが、すべての個人がそうした犠牲や制約を避けようとすれば社会は立ち行かなくなってしまう。本書は現実のさまざまな社会問題に潜むこうした個人と社会のあいだの相克を社会的ジレンマ・アプローチを通して明らかにしていく。
目次
個人と社会の相克―社会的ジレンマとはなにか
合理的な個人が形成する社会は地球温暖化問題を解決できるか?―社会的ジレンマと合理的選択
環境汚染問題の3つのモデル―社会的ジレンマと集団規模
環境問題はいかに認知されているか―社会的ジレンマと社会的認知
社会的ジレンマにおける規範の位置づけ―社会的ジレンマと社会規範
集団内協力と集団内信頼―社会的ジレンマと一般交換システム
社会関係資本の光と影―社会的ジレンマと社会関係資本
景観という公共性―社会的ジレンマと正当性
ローカル・ガバナンスによる問題解決―社会的ジレンマと地域社会
年金における私的利害と公共性―社会的ジレンマと制度
社会的ジレンマの解決のメカニズム―「構造的解決」と「個人的解決」という視点から
個人と社会の共存へ向けて―社会的ジレンマ・アプローチの可能性
著者等紹介
土場学[ドバガク]
1964年生まれ。1992年東北大学大学院文学研究科博士後期課程中退。現在、立教大学社会学部教授
篠木幹子[シノキミキコ]
1971年生まれ。2001年東北大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学、博士(文学)。現在、岩手県立大学総合政策学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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