内容説明
従来、日露関係がスムースに進展しない理由として、領土問題や相互イメージが挙げられてきた。はたして日露関係史は一貫して緊張と膠着の歴史であったのだろうか。本書では、江戸期の日露接触を通じて、その相互イメージがいかに形成され、それが国際関係の認識座標としていかに展開し、さらに対外認識を通じて自国をいかに発見したかを明らかにする。絵画・身体表現から浮かび上がる、知られざる日露関係史。
目次
第1部 江戸期の日露相互イメージ(江戸時代のロシアイメージ―大黒屋光太夫とラクスマン遣日使節団;一七~一九世紀ロシアにおける日本イメージ)
第2部 外交儀礼から見た江戸期の日露交渉(日露の外交儀礼;第一回遣日使節(ラクスマン)
第二回遣日使節(レザノフ)
第三回遣日使節(プチャーチン)
日露関係の鏡としての外交儀礼)
第3部 史料紹介(レヴェンシテルン『世界周航―イワン・クルゼンシテルンと共に』について;抄訳『世界周航―イワン・クルゼンシテルンと共に』)
著者等紹介
生田美智子[イクタミチコ]
1946年徳島県生まれ。1974年大阪外国語大学大学院修士課程修了。言語文化学博士(大阪大学、2001年)。現在、大阪大学大学院言語文化研究科教授。専門は日露交流史、日露比較文化。「ハルビン・ウラジオストクを語る会」を主催、会誌『セーヴェル』を発行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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