出版社内容情報
心理臨床家としての著者の臨床事例と、著者自身のがん体験を素材として、ゆらぐアイデンティティとその再確立を描いた力作。
内容説明
中年期のからだ・心をおそう危機。それにどのように対処したらいいのか。心理臨床家としての著者の臨床事例と、著者自身のがん体験を素材として、ゆらぐアイデンティティとその再確立を描いた力作。
目次
第1章 人生の「危機」と心の発達(現代社会における中年の危機;「危機」から心の発達を観る;アイデンティティ論から人生を観る;アイデンティティの発達にとってのケアの意味)
第2章 中年期の危機と心理臨床(ライフサイクルにおける中年期の発達的意味と臨床的意味;心理療法事例から見た中年期危機の現れ方;葛藤の深さに応じた中年期危機の理解と心理療法)
第3章 予期せぬ人生の危機とアイデンティティ(大病に罹ること;人生半ばで障害を負うこと;ケアすることによる「個」の発達―死の看取りによって獲得された自己の資質)
第4章 質的研究法の実際―「人生の危機と発達」を研究することの魅力(「生きた人間の実相」に迫る道筋;アイデンティティ生涯発達研究と心理臨床実践からみた研究の展開)
著者等紹介
岡本祐子[オカモトユウコ]
現職:広島大学大学院教育学研究科教授、教育学博士、臨床心理士。学歴:広島大学大学院教育学研究科博士課程後期修了。専門分野、臨床心理学、生涯発達心理学。研究テーマ、成人期・高齢期のアイデンティティ危機と発達、人生の危機に対する心理臨床的理解と援助、育児・介護等家族に対する発達臨床的援助(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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