内容説明
自由と民主主義という理念のもと独立をはたしたアメリカは、他国へも民主主義を推進しようとする衝動を歴史的に常に内在してきた。とりわけ、民主主義の「第三の波」が世界中に影響を与え、アメリカ自体が唯一の超大国となり、またグローバリゼーションが強力に浸透してきた冷戦後の今日、この国による民主主義の推進に改めて関心がもたれている。本書では、国際政治研究の第一人者たちが、思想的・地域的側面からこの問題の全容を解明する。
目次
民主主義推進をいかにとらえるか
第1部 民主主義推進の理論(平和、自由ネ民主主義―遺産をめぐって争う現実主義者と自由主義者;米国による民主主義の推進―リアリストが思うこと ほか)
第2部 アメリカの「大戦略」としての民主主義推進(国家安全保障リベラリズムと米国の外交政策;米国のリベラル・グランド・ストラテジー―戦後の民主主義と国家安全保障 ほか)
第3部 民主主義推進の国内政治(民主主義推進は国民の要求か;民主主義支援に対する評価 ほか)
第4部 米国流民主主義の実践(ロシアにおける米国流民主主義―足を引きずりながら向かう先は米国型民主主義か;アジア太平洋地域における米国による民主主義推進―ウェストファリア・フィラデルフィア・反ユートピア ほか)
著者等紹介
猪口孝[イノグチタカシ]
中央大学法学部教授
コックス,マイケル[コックス,マイケル][Cox,Michael]
ロンドン大学政治経済学院教授
アイケンベリー,G.ジョン[アイケンベリー,G.ジョン][Ikenberry,G.John]
プリンストン大学ウッドローウィルソン公共・国際関係学部科学工学環境政策学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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