内容説明
活力のある高齢者の時代というが、性別格差、階層格差等々、ただでさえ厳しい高齢問題を座して語ることはできない。対峙する問題が厳しければこそ、その克服に立ち向かう気概と男女共同参画型市民活動の推進が必要である。そこで、「ゴールドエイジ」ともいうべき、いきいきとした高齢期を迎え、長寿を喜べる社会を創るために、実践事例の紹介と提言を行う。本書は、高齢期の暮らしの「エンリッチメント」を目指す社会福祉の新しい考えと、「主体的市民を育成する生涯教育」「男女両性の平等と人間的生活の実現を目指すジェンダー学」との出会いによって生まれた。
目次
力をつけた市民が拓く長寿社会
1 いきいき長寿をめざす市民の時代(活力ある高齢者の台頭と対策;高齢社会のジェンダー問題;高齢者の環境アニメティ;市民と役所のパートナーシップを)
2 高齢期のクオリティ・オブ・ライフを問う(高齢期以前―過労と自殺の背景;21世紀、男女雇用平等と年金生活の持続可能な保障のために―世界的な働く女性の増加の時代、女性の貧困化と生涯的三重苦をみる ほか)
3 新高齢者の可能性(林住期を生きる;まちづくりと高齢市民 ほか)
4 主体的市民が創る長寿社会(高齢者介護の可能性―認知症になっても;主体的市民が創る生涯教育;意思決定の場に臨む;寿命とは?―よりよい人生の終わりに;長寿を拓く)
著者等紹介
冨士谷あつ子[フジタニアツコ]
京都府出身。京都大学農学部卒業、農学博士(京都大学)。現在、評論家、京都生涯教育研究所所長、日本ペンクラブ会員、日本文芸家協会会員、財団法人京都国際文化協会理事、日本ジェンダー学会会長
岡本民夫[オカモトタミオ]
歌和山県出身。関西学院大学文学部卒業。同志社大学社会学部・同大学院社会学研究科教授、日本社会福祉実践理論学会会長、宇治市福祉サービス公社理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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