内容説明
比較政治学では、複数の国の政治を比較することで、政治的現象を明らかにしている。本書は、イギリス・ドイツ・イタリアの政治を概観することを通じて、比較政治学の現状と将来を展望し、併せて日本政治を理解するための知識を提供する。
目次
第1部 選挙研究(選挙と選挙制度;投票行動;政党と政党制)
第2部 政策研究(移民・少数民族問題と右翼政党;宗教と政治;政治腐敗と政治改革 ほか)
第3部 三つの国の戦後政治史(戦後イギリスの民主主義;戦後ドイツの民主主義;戦後イタリアの民主主義)
著者等紹介
リード,スティーブン・R.[リード,スティーブンR.][Reed,Steven R.]
1947年米国生まれ。Wabash College卒業。University of Michigan大学院博士課程修了。アラバマ大学助教授、ハーバード大学準教授、アラバマ大学教授を経て、中央大学総合政策学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆたか
2
比較政治学上の分析で用いる諸概念の紹介。イギリス・ドイツ・イタリアの三国の事例が紹介されているが、特に戦後イタリアの事例は興味深く読んだ。二次大戦後の政権運営を担ってきたキリスト教民主党が90年代前半に解体してしまう事によって当国では中道から右派の支持を全国レベルで集める大衆政党(ないし包括政党)がなくなった、という風に理解した。2014/08/14
陽香
1
200602202017/04/08
Moloko
0
政治理論に中心を置いてヨーロッパ諸国の政治を紹介した本。読みやすくはあったし、実証主義的なので論理的に納得できる部分もあったが、後半部分にあたる民主主義による国民の教育の部分はあまり自分の理解として消化できなかったが、一つの仮説としては面白いのでは思う。また、外国の学者が書いたもので、書き方や描写が他の日本人の学者と比べて新奇に感じる部分もあった。2016/04/10