内容説明
グローバル化とローカル化が同時進行している現代社会では、人口高齢化、貧困と格差拡大、社会的排除などの新しい福祉問題が出現している。本書は、それらの新たな問題を解決するための、地域社会を基盤にした社会福祉と社会開発を融合した新しい「福祉社会開発学」構築への世界初の野心的試みである。
目次
第１部 福祉社会開発学構築の基礎作業（福祉と開発―「社会開発」の政策科学に向けて；福祉国家と福祉社会の関係の再構築―東北アジアのなかで考える）
第２部 社会福祉からの福祉社会開発学への接近（福祉社会開発学への挑戦―地域福祉研究の視点から；高齢者ケアの政策科学と社会開発学の統合試論；東アジア諸国の福祉社会開発と地域コミュニティ再生―地域福祉と居住福祉の視点から；中山間地域における福祉社会開発の哲学と実践―長野県佐久地域における「健康地域づくり」の現在・過去・未来）
第３部 国際開発からの福祉社会開発学への接近（福祉社会開発学への方法論的考察―アジアの社会開発の視点から；地域社会と開発の諸相―発展途上国における福祉社会形成への考察；社会開発の制度と担い手―余語報告へのコメント；経済のグローバル化と福祉社会開発―３つの国際機関（ＩＭＦ・世界銀行・ＷＴＯ）のパラダイム転換の可能性）
