内容説明
文学は人間の魂の記録、文化の本質は文学にあらわれる。古事記から万葉集、はては現代の川端まで、日本の文学は「ゆらぎ」つつ「ずれ」つづけてきた。その軌跡を追い、その本質を解読するのに精神分析、とくに記号連鎖の理論を使ってみる。現代の迷える魂すべてに本書は捧げられる。
目次
第1部 日本文学とはなにか(日本文学は「ゆらぎ」のなかにある;失われた神話の再構築;日本文学解読法)
第2部 日本文学のテキスト分析(『古事記』『万葉集』の世界;『古今集』から『新古今集』へ;川端康成と伝統―「古き心」と「新しき詞」)
著者等紹介
プラダ=ヴィセンテ,マリア=ヘスス・デ[プラダヴィセンテ,マリアヘススデ][Prada Vicente,Maria Jes´us De]
スペイン生まれ。フランコ独裁政権時代にフランスへ亡命。フランス国立東洋言語文化研究院卒業(日本語日本文学専攻)の後、福岡大学大学院で修士号を取得(日本語日本文学専攻)。2002年文学博士となる
大嶋仁[オオシマヒトシ]
1980年東京大学大学院比較文学比較文化博士課程修了。静岡大学で教壇に立ち、バルセロナ、リマ、ブエノスアイレス、パリで教鞭を執った後、福岡大学人文学部教授。唐津市で「からつ塾」の運営にも当たる
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