内容説明
猛烈な勢いで拡張を遂げた「帝国化」の時代、ローマは国内的には「ノビリタス支配」と呼ばれる寡頭体制のもとにあったといわれる。はたして「ノビリタス支配」とはいかなる政治体制であったのか。本書ではこの基本問題に対し、ローマ共和政政治史をめぐる最近の様々な論議を踏まえつつ、アプローチする。
目次
序章 ノビリタス支配をめぐる学説史と論点
第1章 パトリキー支配に関する覚え書き
第2章 統治者集団の登用・序列化原理の形成
第3章 政務官選挙のメカニズム
第4章 ノビリタス支配における名門支配
第5章 ウィルトゥス、フィデス、ノビリタス
第6章 前三世紀における元老院体制の変容
第7章 共和政末期におけるポプラレスとその政治的手法
終章 ローマ共和政史におけるノビリタス支配
著者等紹介
安井萠[ヤスイモユル]
1964年東京生まれ。1987年東北大学文学部卒業。同大学院修了後、東北大学文学部助手などを経て、岩手大学教育学部助教授
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