出版社内容情報
保育の基本から実際に即した関係発達心理学。
内容説明
保育は、人生最初の乳幼児期において、ひとりの人間が人間として生きていくその基本姿勢を培うためにあるものです。本書ではこの考えに立って、この乳幼児期に何を育てることが重要なのかを改めて問い直します。
目次
1 保育の基本(保育とは何か;能力を伸ばすという視点を越えて ほか)
2 保育の内容(養護の側面;食事 ほか)
3 保育の実際(乳児期前期の保育―新生児期から7ヵ月;乳児期後期の保育―8ヵ月から1歳半 ほか)
4 保育者のあり方(保育者とは;保育者のアイデンティティ ほか)
著者等紹介
鯨岡峻[クジラオカタカシ]
1943年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科教授、京都大学博士(文学)
鯨岡和子[クジラオカカズコ]
1945年生まれ。大阪成蹊短期大学非常勤講師
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感想・レビュー
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ヴェネツィア
300
先日、著者の講演を聴く機会があり、深く納得したために本書を読んでみることに。講演でもそう思ったが、あらためて保育士の人たちの並々ならぬたいへんさに感じ入った。乳幼児一人一人に「自分らしく生きる」ことと「みんなと共に生きる」といった相反する目標を掲げて保育実践していくのだから。私などからは、著者の要求することは高すぎる理想のようにも思えるのだが、友人の幼稚園長や大学の幼児教育科の教員等は、それは当然のことだという。保育士の人たちが自己のアイデンティティを保ちながら、日々働いておられるのには頭が下がる思いだ。2018/06/03