内容説明
2002年に通貨統合を完成させたEU(欧州連合)は、2004年5月の拡大で、これまでの15カ国から一挙に10カ国の新たな加盟国を迎える。これら新加盟国は、いずれも人口が多く、所得水準は低く、市場経済の経験は十分とはいえない。今回の拡大により、ヨーロッパに約10兆ドルのGDP、およそ4.5億人の人口を有する巨大なEU経済圏が成立することになる。このようなEUは、ヨーロッパ経済のみならず世界経済にいかなる影響を及ぼすのか。あるいは、こうしたEU統合をもたらせた要因は何なのか。世界経済を席巻しているグローバリゼーションといかなる関係を有するのか。本書は、このように刻々と動きつつあるヨーロッパ経済を様々な角度から分析することによって、今後の世界経済さらには日本経済の行方を占うことを目的としている。
目次
ヨーロッパとは何か
ヨーロッパ主要国の歴史
ヨーロッパ中小諸国の歴史
欧州統合の歴史と現在
ヨーロッパ経済とグローバリゼーション
EU通貨統合
ヨーロッパ金融市場
EU社会保障制度の改革
労働市場の改革
EUの環境政策
日欧関係
21世紀のヨーロッパ経済と社会
著者等紹介
田中友義[タナカトモヨシ]
1940年京都市に生まれる。1963年大阪外国語大学フランス語学科卒業。現在、駿河台大学経済学部教授
久保広正[クボヒロマサ]
1949年大阪府に生まれる。1973年神戸大学経済学部卒業。現在、神戸大学大学院経済学研究科教授、博士(経済学)
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