出版社内容情報
ゴーデスベルク綱領制定に至る党改革を分析。
内容説明
ドイツ社会民主党(SPD)は、1950年代は「万年野党」を運命づけられたかのような低迷状態にあったが、日本社会党とは異なり、1960年代に入ってブラント、シュミット政権につながる飛躍の時を迎えた。SPDを活性化したのが、本書で検討する1958年の組織改革と1959年のゴーデスベルク綱領制定を柱とする党改革であった。SPDが戦後停滞を余儀なくされた要因はどこにあったのか。それを克服する党改革運動はどこからいかなる主張を掲げて生まれてきたのか。党改革運動が当初は挫折を重ねたのはなぜか、また、それがいかにして1950年代末に実現するに至ったのか。本書はこれらの問題に留意しながら、一次資料を駆使して党改革実現過程を分析し、「改革派」がオレンハウアー党首を頂点とする「党官僚」を打倒した帰結と捉えられていた党改革に関する「通説」を修正した。
目次
序章 戦後ドイツ社会民主党・組織改革・基本綱領
第1章 ドイツ社会民主党の再建
第2章 再建された社会民主党の組織―その特色と問題点
第3章 シューマッハー時代の基本綱領制定運動と基本綱領をめぐる潮流
第4章 一九五三年連邦議会選挙後の党改革運動
第5章 党改革の実現―組織改革と基本綱領制定
終章 戦後ドイツ社会民主党の党改革をどう捉えるか
著者等紹介
安野正明[ヤスノマサアキ]
1956年神奈川県川崎市に生まれる。1979年東京外国語大学外国語学部ドイツ語科卒業。1981年東京大学大学院社会学研究科国際関係論専攻修士課程修了。1988年東京大学大学院社会学研究科国際関係論専攻博士課程単位取得退学。1988年広島大学総合科学部専任講師。2002年博士(学術)学位取得。現在、広島大学総合科学部助教授
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