出版社内容情報
【内容】
刑法学者、第十五代京都大学総長、瀧川幸辰。研究者として順調であった人生は、京大瀧川事件、戦後の大学復帰、総長暴行事件など、激動する時代に翻弄される。本書ではその生涯を辿り、近代日本の大学の肖像を描く。
【目次】
はしがき
1 少年期・勉学期
2 刑法研究者としての出発
3 京大・瀧川事件
4 暗い谷間の時代
5 大学への復帰
註/主要参照文献
あとがき
年譜/人名・事項索引
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
本命@ふまにたす
2
いわゆる「滝川事件」を核に、滝川幸辰の人生を描いた評伝。同時に、近代日本における大学の自治に関する一冊にもなっていて、読み応えがある。学説についてもそれなりの紙幅を使って言及しているのが興味深い。2022/10/30
check mate
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汝の道を歩め 人々をして語るに任せよ 大学制度の記述が手厚いのでありがたい2017/04/09
いせやん
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学問の自由のため、仲間たちと戦い続けた学者の物語であり、またその学者が社会の要請から一人の圧迫者に追いやられていく物語。なお、前半は法学者のスーパーロボット大戦の様相を呈しているので、法学部の方は楽しめるかと思います。2013/09/29