出版社内容情報
【内容】
1869年12月、プロイセン・ヴァルデンブルクの炭鉱夫約7000人が参加して大ストライキが展開された。それは全国的労働運動の最初の沸騰であった。しかし、この大規模なストライキは、ドイツ国内では、未熟な労働組合の時期尚早な決起と評され、イギリス労働組合の理解も得られぬままに瓦解する。リベラル系労働組合の運動が、以降伸張することなく没落していった転換期がこの決起であったといえる。この争議の検討を通じ、リベラル系ヒルシュ・ドゥンカー労働組合とドイツ労働運動の理解、第一次大戦前におけるドイツ社会とドイツ自由主義の特質を理解する。
【目次】
はしがき
序 章
第1章 助走・加速
第2章 決起・昂揚
第3章 耐久・焦燥
第4章 屈服・悄然
終 章
註釈一覧
(資料)エルンスト・エンゲル「労働契約と労働
協同会社(工業パートナーシップ)」
資料解題
あとがき
索 引
内容説明
1869年12月、プロイセン・ヴァルデンブルクの炭鉱夫約7000人が参加して大ストライキが展開された。それは全国的労働運動の最初の沸騰であった。しかし、この大規模なストライキは、ドイツ国内では、未熟な労働組合の時期尚早な決起と評され、イギリス労働組合の理解も得られぬままに瓦解する。リベラル系労働組合の運動が、以降伸張することなく没落していった転換期がこの決起であったといえる。この争議の検討を通じ、リベラル系とヒルシュ・ドゥンカー労働組合とドイツ労働運動の理解、第一次大戦前におけるドイツ社会とドイツ自由主義の特質を理解する。
目次
序章(自由主義的鉱夫組合のストライキをブレンターノが批判した)
第1章 助走・加速(組合成立;鉱夫組合の成立と急速な発展 ほか)
第2章 決起・昂揚(ストライキは整然と始まった;雇用主の挑戦的な布告 ほか)
第3章 耐久・焦燥(社会主義陣営の反応;持久戦に入ってからの雇用主の攻勢 ほか)
第4章 屈服・悄然(鉱夫たちの最後のあがきと国王への直訴;総評議会の敗北声明 ほか)
終章(連合定期大会でのストライキ総括;支援金の補償問題 ほか)
著者等紹介
太田和宏[オオタカズヒロ]
1947年福島県生まれ。1977年京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在北海学園大学経済学部教授。経済学博士。主著に『家父長制の歴史構造』ミネルヴァ書房、1996年。『世界経済史入門』(共編著)ミネルヴァ書房、1992年
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