出版社内容情報
【内容】
中国テレビ産業の奇跡的発展の謎
日本的生産・経営システムの中国への移転・受容過程を実証的に分析する。
1978年に中国の改革・開放政策が実施されて以降、テレビ産業は中国でもっとも速いスピードで発展した産業の一つとなった。全国のテレビ年間生産量は、1978年にはわずか5万台であったが10年後の1989年には、その500倍の2500万台を超え生産量において世界一のテレビ生産国になった。また、量的な拡大に伴って品質も飛躍的に向上した。なぜ、わずか10年の間に中国のテレビ産業はこのような目覚ましい実績をあげることができたのか。本書は、中国テレビ産業における技術の移転と形成の問題を国際比較の視点から考察し、とりわけ日本的生産システムが同産業の成立と発展の過程において、どのように移転され受容されたかを実証的に分析することによって、奇跡的発展の謎を解明する。
【目次】
図表一覧
序章 研究課題と方法
I 方法仮説
1. 日本的生産システム移転に関する方法仮説
2. 日本的生産システムの摂取についての作業仮説
3. 中国テレビ産業の発展と日本企業進出
II 実証分析
4. 東風の事例
5. 牡丹の事例
6. 福日の事例
7. 経済特区に立地する二つの事例
理論上の再検討
8. 日本的生産システム優位性の再検討
9. 中国的生産システムの現段階
あとがき
参考文献
索引
内容説明
1978年に中国の改革・開放政策が実施されて以降、テレビ産業は中国でもっとも速いスピードで発展した産業の一つとなった。全国のテレビ年間生産量は、1978年にはわずか5万台であったが、10年後の1989年には、その500倍の2500万台を超え生産量において世界一のテレビ生産国になった。また、量的な拡大に伴って品質も飛躍的に向上した。なぜ、わずか10年の間に、中国のテレビ産業はこのような目覚ましい実績をあげることができたのか。本書は、中国テレビ産業における技術の移転と形成の問題を国際比較の視点から考察し、とりわけ日本的生産システムが同産業の成立と発展の過程において、どのように移転され受容されたかを実証的に分析することによって、奇跡的発展の謎を解明する。
目次
第1部 方法仮説(日本的生産システム移転に関する方法仮説―「適用と適応モデル」の修正と応用;日本的生産システムの摂取についての作業仮説―調査・作業・考察の枠組み;中国テレビ産業の発展と日本企業進出―技術移転と導入の経路)
第2部 実証分析(東風の事例―技術合作方式;牡丹の事例―技術提携方式;福日の事例―老廠改造方式;経済特区に立地する2つの事例―華強三洋と蛇口三洋)
第3部 理論上の再検討(日本的生産システム優位性の再検討―何が変化し、何が変化しないのか;中国的生産システムの現段階―日米の「生産システム」と比較して)