出版社内容情報
【内容】
いま、なぜ国家と民族なのか―― 現代世界が直面している問題状況を今日的視点から問いなおす注目の論集!
20世紀も幕を閉じようとする現在、「国家」と「民族」という問題が“新たな”相貌と意味を帯びて、われわれの視圏に改めて大きな姿を現しつつある。民族は冷戦体制崩壊後に再び活力を回復して、時に各地で血なまぐさい紛争を引き起こし、他方、国家も「新世界秩序」の方位も定まらない状況の中で複雑で混沌とした様相を呈している。本書は、さまざまな領域と地域を研究対象としている政治学研究者の共同研究を通して、国家と民族の意味と位相を今日的視点から問なおし、現代世界が直面している問題状況を浮き彫りにする。
【目次】
序章 21世紀における国家と民族
第 部 ヨーロッパ
第1章 再統一ドイツのナショナリズム
第2章 ドイツと東欧
第3章 ユーラシア主義とロシア国家像の転換
第4章 ロシアの「連邦制」
第5章 独立回復後のバルト三国
第6章 国家・民族をめぐるフランスの問題状況
第7章 ヨーロッパの中での独立
第 部 アジア
第8章 朝鮮における「近代」と国家
第9章 漢族の誕生
第10章 タイの国民的官僚制と国民形成
第11章 台頭するヒンドゥー原理主義
第12章 変革のイスラーム
あとがき
内容説明
いま、なぜ国家と民族なのか―。20世紀も幕を閉じようとする現在、「国家」と「民族」という問題が“新たな”相貌と意味を帯びて、われわれの視圏に改めて大きな姿を現しつつある。民族は冷戦体制崩壊後に再び活力を回復して、時に各地で血なまぐさい紛争を引き起こし、他方、国家も「新世界秩序」の方位も定まらない状況の中で複雑で混沌とした様相を呈している。本書は、さまざまな領域と地域を研究対象としている政治学研究者の共同研究を通して、国家と民族の意味と位相を今日的視点から問いなおし、現代世界が直面している問題状況を浮き彫りにする。
目次
第1部 ヨーロッパ(再統一ドイツのナショナリズム―「89年世代」による「西側結合」の批判;ドイツと東欧―散在と混住の少数民族問題;ユーラシア主義とロシア国家像の転換―スラブ国家からユーラシア国家へ;ロシアの「連邦制」―中央・地方関係の政治力学 ほか)
第2部 アジア(朝鮮における「近代」と国家―ソフトステートから近代国家へ;漢族の誕生―世界最大の民族はいかにして存在可能となったのか;タイの国民的官僚制と国民形成―農務省人事記録が物語ること;台頭するヒンドゥー原理主義―岐路にたつインド ほか)