出版社内容情報
【内容】
典型的なモノカルチュア経済に再編された朝鮮・台湾・樺太・南洋群島と，都市経営型植民地としての関東州という特殊条件下，日本経済に包摂されて景気循環が運動する中で，いかなる財政が展開されたかを概観する。
【目次】
序章 課題と視角
第一章 台湾総督府特別会計の成立
第一節 特別会計制度の浮上
第二節 一八九六（明治二九）年度の台湾財政
第三節 一八九七（明治三〇）年度予算
第二章 成立期の台湾財政と阿片・樟脳専売
第一節 成立期台湾財政の概観
第二節 阿片専売の展開
第三節 樟脳専売の展開
第三章 戦間期の台湾財政と酒専売
第一節 戦間期台湾財政の概観
第二節 酒造税から酒専売へ
第三節 酒専売の収益構造
第四節 在来酒造業の接収
第四章 朝鮮総督府財政と鉄道会計
第一節 朝鮮財政の概観
第二節 鉄道会計の分析
第三節 公債利子と鉄道政策
第五章 樺太財政における森林払下げ制度の成立
第一節 樺太庁特別会計の成立
第二節 歳入構造と森林払下げ制度
第三節 歳出の概念と植民政策
第六章 戦間期の樺太財政と森林の払下げ
第一節 樺太歳入における森林収入
第二節 年期売払とパルプ資本
第三節 一時売払と北洋材利権の発生
第四節 樺太拓植事業の展開
補章（一）関東州の財政構造
補章（二）南洋群島の財政構造
結語
あとがき
図表一覧
索引
内容説明
本書のねらいは日本の「外地財政」の構造的特質を、官業の展開に焦点を絞って明らかにすることである。さらに、植民地経済史の研究分野では、従来ほとんど等閑に付されてきた樺太や関東州など朝鮮や台湾以外の地域をも視野に入れて日本の植民地財政の全体像を描く。
目次
序章 課題と視角
第１章 台湾総督府特別会計の成立
第２章 成立期の台湾財政と阿片・樟脳専売
第３章 戦間期の台湾財政と酒専売
第４章 朝鮮総督府財政と鉄道会計
第５章 樺太財政における森林払下げ制度の成立
第６章 戦間期の樺太財政と森林の払下げ
補章（関東州の財政構造；南洋群島の財政構造）
結語
