出版社内容情報
【内容】
現代の政策問題に対する失敗は,制度学派への強い関心となっている。制度派経済学成立の社会的思想的背景の究明のうえに,その学問的性格・方法・伝統的理論への独自な批判の探究により,思想の全体像を明確にした。
【目次】
第一章 ヴェブレンと正統派経済学の伝統
-ローレンス・ネイバーズの所説をめぐって-
第一節 ヴェブレンと正統派経済学
第二節 ヴェブレンと正統派との基本的視点
第三節 価値および分配についての分析
第四節 価格-配分についての分析
第五節 ヴェブレンと正統派経済学の伝統
第二章 ヴェブレンの製作本能の概念
第一節 ヴェブレンと製作本能一元論
第二節 製作本能とその古代的表現
第三節 製作本能と初期の社会進化の通常の道筋
第四節 製作本能の概念とその弁証法的展開
第三章 コモンズ経済学の基本的見地
第一節 コモンズの制度経済学
第二節 制度経済学とヒュームの稀少性の原理
第三節 ヒューム哲学と「習慣」の問題
第四節 プラグマティズムと制度経済学
第五節 制度経済学の成立とヘーゲル哲学
第四章 ミッチェルの経済思想の生成
-アーブラハム・ヒルシュの所説に沿って-
第一節 ミッチェルと制度学派
第二節 常識哲学とスペンサーの哲学
第三節 ヴェブレンとデューイ
第四節 シカゴ大学時代のミッチェル
第五節 ミッチェルの経済思想の特質
第五章 ミッチェルの景気循環論
第一節 ミッチェルの景気循環研究
第二節 ミッチェルの自己生成的景気循環
第三節 ミッチェルとヴェブレンの所説
第六章 ミッチェルとアダム・スミス経済理論
第一節 ミッチェルのアダム・スミス研究
第二節 アダム・スミスとジェームズ・ウォット
第三節 重商主義と自由放任
第四節 アダム・スミスの分業論をめぐるミッチェルとデュルケム
第七章 ミッチェルの経済学展望
-経済学の過去・現在・未来-
第一節 経済学の理論と学史的研究
第二節 リカード経済学の概要とその特徴
第三節 リカードタイプの経済学と非リカードタイプ=制度派の経済学
第四節 大戦以後の経済学の研究状況
第五節 人間行動の科学としての経済学
第六節 経済学の量的分析と量的基礎づけ
第八章 エアーズの制度経済学
第一節 エアーズの正統派経済学批判
第二節 エアーズ思想の背景
第三節 人間行動の二分法的考察
第四節 制度学派にみるエアーズ理論
内容説明
本書は、制度派経済学のなかのヴェブレン、コモンズ、ミッチェルというこの学派の核となる3人の経済学の研究を中心に、エアーズという比較的新しい世代の学者にも光を当てながら、しかもこれらの経済学者との関連で制度派経済学について幅広く言及している。
目次
第1章 ヴェブレンと正統派経済学の伝統―ローレンス・ネイバーズの所説をめぐって
第2章 ヴェブレンの製作本能の概念
第3章 コモンズ経済学の基本的見地
第4章 ミッチェルの経済思想の生成―アーブラハム・ヒルシュの所説に沿って
第5章 ミッチェルの景気循環論
第6章 ミッチェルとアダム・スミス経済理論
第7章 ミッチェルの経済学展望―経済学の過去・現在・未来
第8章 エアーズの制度経済学