出版社内容情報
【内容】
福祉国家・軍事国家という異なる顔をもつ現代資本主義国家を鋭くつくとともに,アメリカとイギリスにおける新しい貧困を分析し,さらに日本で真の福祉国家を形成するための今後の方向をさししめした意欲作である。
【目次】
第一章 福祉国家の危機
――福祉国家と軍事国家――
一 「軍事-福祉国家」論について
二 現代アメリカ資本主義の展開過程にみる福祉国家と軍事国家
第二章 現代アメリカにおける貧困の増大
――その意義と特徴――
一 貧困率の推移
二 貧困の再発見
三 一九六〇年代後半の黒人暴動
四 政府の貧困基準と専門化の批判的見解
五 現物移転(給付)調整ずみの貧困率について
六 八〇年代における貧困の増大
七 現代における貧困増大の特徴
補論 貧困にかんする最近のアメリカの世論
第三章 現代イギリスにおける貧困の増大
――その意義と特徴――
一 エベル‐スミスとタウンゼント『貧困層と極貧層』
二 再発見されたイギリスの貧困
――いわゆる「世帯の貧困」を中心に――
三 その後の貧困研究
四 八〇年代イギリスにおける貧困の増大
内容説明
この『現代福祉国家の理論』は、大学経済学部学生の講義テキストとして執筆されたものである。第1章の福祉国家の危機を論じた部分は、数年前、日本福祉大学の『研究紀要』に発表した論文をもとに、若干の訂正と補筆を加えたものである。現代アメリカと現代イギリスにおける貧困の増大を論じた第2章と第3章の前半は、すでにいくつかの拙論で発表ずみのもので、70年代の中期以降80年代にいたるそれぞれの章の後半部分について、新たに筆をとっている。
目次
第1章 福祉国家の危機―福祉国家と軍事国家
第2章 現代アメリカにおける貧困の増大―その意義と特徴
第3章 現代イギリスにおける貧困の増大―その意義と特徴
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- 和書
- 幽霊相続人 文春文庫