出版社内容情報
占領下上海で異なる語圏との不断の接触・隣接の状況から生まれた「外地の日本語文学」、南北アメリカのコリアン作家が英語やポルトガル語で書く作品、在日コリアン作家が日本語で書く文学。多言語性というプリズムを通して読む宮沢賢治……複数の語圏がせめぎあう状況を内包する作品群を、それが何語で書かれていようと、いかなる「国民文学」でもない「世界文学」としか名づけようのない豊かな文学として捉えかえす。
【目次】
世界文学と日本語──まえがきに代えて
多言語都市・上海(二〇一八年夏の「日録」より)
帝国日本のバイリンガルたち(二〇一七年春の「日録」より)
戦後日本でだれが〈異邦人〉だったのか?
日本の《カミュ》たち / 日本語文学のなかの異邦人たち / 植民地の異邦人 / 「エトランジェの文学」の時代 / マイノリティのあいだの分断 / だれが「ムルソー」か?
イーハトヴの多言語性に関する覚書
賢治の日本語と異言語 / 日本語文学と方言、あるいは「るび」の効用 / 賢治童話のなかの東北方言 / 人間語(国語)をあやつる二級国民たち / 労使間の言語使用と種族間の言語使用
日本文学はシベリア出兵をどう受け止めたか
堀田善衞と「シベリア出兵」 / 宮沢賢治と「シベリア出兵」 / 黒島伝治と「シベリア出兵」 / おわりに
世界文学と日本語の居場所
サンパウロの韓国人 / 「セニョール・カイーシャ」こと李箱(イサン) / 南米のジャパニーズとコリアン / コリアン・アメリカン文学の勢い / 植民地主義と養子縁組 / トラウマと物神 / 日本語という伏流水 / 棄郷者たち / 語圏と文学 / おわりに
あとがき
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ラウトレッジ版 博物館倫理必携
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