出版社内容情報
誤情報が人を信じさせて広まる様子は、ウイルスが引き起こすパンデミックによく似ているが、その対策までよく似ている――予防接種をすればいいのだ! 本書は、人間の認知バイアス、情報拡散のしくみ、そして「心のワクチン」について詳しく記したもの。このワクチンはあなたの手で友人や家族に接種できる、という点が特に重要だ。フェイクニュースの甚大な被害が相次ぐ昨今、社会が「心理的集団免疫」を獲得するための必携書。
【目次】
プロローグ
第I部 精神のウイルス
1 真実の錯覚――脳はいかにして事実と作り話を区別するのか
子どもたちも大丈夫ではない/予測する脳/真実は錯覚なのか?/誤情報効果
フェイクニュースの抗原1 真実をより流暢にする
2 動機付けられた脳――あなたが信じたいこと
ベイズ的な脳/脳が動機付けられるわけ/社会的な状況/二極化の証拠をめぐって科学者の意見が両極端に分かれている理由
フェイクニュースの抗原2 正確性指向の動機を引き出す
3 陰謀論効果――真実はそこにある
陰謀論的世界観/陰謀論的思考の7つの特質
フェイクニュースの抗原3 陰謀論的思考の7つの特質を見抜いて抗う
4 なぜウイルスは頭から離れようとしないのか――誤情報持続効果
誤情報持続効果/今なお生き続けるウイルス/誤情報の影響はなぜ持続するのか?/影響が持続しないよう誤情報を訂正する
フェイクニュースの抗原4 誤情報持続効果を最小限に抑える
第II部 インフォデミック――誤情報ウイルスが拡散する仕組み
5 誤情報という病原体――古代ローマからソーシャルメディアまで
いざ、シリコンバレーへ/虚偽は飛ぶように伝わり、真実はあとからもたもたやって来る/メディアがメッセージと化したとき/伝令を責めてはならぬ?
フェイクニュースの抗原5 ソーシャルメディアでのフェイクニュースの爆発的な拡散を抑える
6 マシンに向かう怒り――エコーチェンバーとフィルターバブル
エコーチェンバーの中――誰か聞いてる?/エコーチェンバーがフィルターバブルだとは限らない/うさぎの穴の奥深く/そっちのせいだ、こっちじゃない/この話はオフラインで/オンラインのエコーチェンバーはなぜ誤情報の拡散に拍車をかけるのか/エコーチェンバーに穴を開けると?/ソーシャルメディアのいびつなインセンティブ
フェイクニュースの抗原6 エコーチェンバーを避け、アルゴリズムにデータを差し出さない
7 大衆説得兵器
コーガンのファイル/フェイクニュースは民主的な選挙の結果を左右しうるか?/あなたが残すデジタル痕跡/マイクロターゲティング――心理的大衆説得兵器/選挙におけるフェイクニュースの役割に関する私の評決
フェイクニュースの抗原7 マイクロターゲティングの試みを見抜き、それに抗う
第III部 誤情報に対する心理的ワクチン
8 新たな科学――プレバンキング
洗脳に対するワクチン/誤情報に対する心理的接種/地球温暖化のフェイクニュースがバズっている/態度変容のゲートウェイ信念モデル/誤情報に対する心理的ワクチン/Qアノンと接種――機会損失
フェイクニュースの抗原8 誤情報に対する接種を行う
9 『バッドニュース』――操作の6次元
操作の6次元/『バッドニュース』/必衰の理(ブースター接種を打たないなら)
フェイク
内容説明
本書には、人間の認知のしくみと誤情報の性質に基づく「心理的接種理論」の詳細と、それを社会実装する方法が記されている。そして重要なことに、心理的ワクチンは誰もが身近な友人や家族に接種できるという。本書を読めばフェイクを見抜きやすくなるだけでなく、「心理的な集団免疫」の実現にあなたがコミットできるようになる。SNS全盛、インフォデミックの時代に必携の「心のワクチン」学。
目次
第1部 精神のウイルス(真実の錯覚―脳はいかにして事実と作り話を区別するのか;動機付けられた脳―あなたが信じたいこと;陰謀論効果―真実はそこにある;なぜウイルスは頭から離れようとしないのか―誤情報持続効果)
第2部 インフォデミック―誤情報ウイルスが拡散する仕組み(誤情報という病原体―古代ローマからソーシャルメディアまで;マシンに向かう怒り―エコーチェンバーとフィルターバブル;大衆説得兵器)
第3部 誤情報に対する心理的ワクチン(新たな科学―プレバンキング;『バッドニュース』―操作の6次元;心理的な集団免疫;友人や家族に接種を施す方法)
著者等紹介
ヴァン・ダー・リンデン,サンダー[ヴァンダーリンデン,サンダー] [van der Linden,Sander]
ケンブリッジ大学心理学部教授、ケンブリッジ社会意思決定研究所ディレクター。専門は社会心理学で、人間の判断や意思決定の心理学に着目して研究を行っている。そのなかでも特に、情報や誤情報がもつ社会的影響力、情報に人々が説得されるしくみ、そして心理学的な接種によって説得や操作への抵抗力が獲得される機構、といったテーマに関心がある
笹原和俊[ササハラカズトシ]
1976年福島県生まれ。2005年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。現在、東京科学大学環境・社会理工学院教授。専門は計算社会科学
松井信彦[マツイノブヒコ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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