出版社内容情報
遺伝子ではなく、代謝の流れから生命は始まる――。ミトコンドリアに注目し、生体エネルギーの流れを命の根源とする議論をさらに深めたニック・レーンの渾身作。新機軸として、本書では過去半世紀余のあいだ単なる糖代謝の経路と見なされてきた「クレブス回路」を、生成的で可逆的でもある代謝の中枢として捉えなおす。それが、生命の起源、がん、老化や生死の科学的理解を更新する鍵となるのだ。この回路の可逆性と可変性に着目した最新の研究に沿って、著者は読者を生命活動の最深部――生体分子が化学変換され、電子がその上を流れる超ミクロの世界――へと導く。生化学者ならではの視点で語られた、驚きの生命論。
「私にとって最も愛読する科学の書き手のひとりだ」ビル・ゲイツ
「エネルギーの流れから、がんの新しい理解のあり方に至るまで、息をのむような旅」シッダールタ・ムカジー(『遺伝子――親密なる人類史』著者)
「生命の仕組みについての私たちの理解を一変させ、画期的な視野を開く書になるだろう」ガイア・ヴィンス(『進化を超える進化』著者)
「生命の起源の研究のような一見迂遠に思える領域が、がん治療のような分野にブレイクスルーを導きうる――その道筋を本書が説得力をもって示している。圧倒的に魅了される内容」『ネイチャー・レビューズ・イン・ケミストリー』誌
「生化学という学問が、これほど生き生きと魅力的に見えたことはない」フィリップ・ボール(『かたち』『流れ』『枝分かれ』著者)
「おそらく、これまで読んだ中で最高の生物学の本」ブライアン・クレッグ(『ポピュラー・サイエンス』誌)
「ページをめくるたびに魅了された。私が読んだ、生命の起源に関する本の中で最良の書の一つ」リー・スモーリン(『宇宙は自ら進化した』著者)
「生きた細胞の内奥に潜む秘密を、ニック・レーンほど巧みに解き明かす者はいない」リチャード・フォーティ(『生命40億年全史』著者)
「生命を生み出す化学に生命そのものを吹き込む――見事な一冊」『サイエンス』誌
「画期的だ……生物学の新たな章を開き、私たちの前提を根底から覆す」『ニュー・ヒューマニスト』誌
【目次】
はじめに 生そのもの
1 ナノ世界を明らかにする
2 炭素の道筋
3 ガスから生命へ
4 革命
5 ダークサイド
6 フラックス・キャパシター
終章 自己
結び
付録1 赤いタンパク質のメカニズム
付録2 クレブスライン
略称
謝辞
参考文献
日本語版へのあとがき
索引
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