一冊の、ささやかな、本―ヴァルター・ベンヤミン『一九〇〇年ごろのベルリンの幼年時代』研究

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一冊の、ささやかな、本―ヴァルター・ベンヤミン『一九〇〇年ごろのベルリンの幼年時代』研究

  • 田邉 恵子【著】
  • 価格 ¥7,700(本体¥7,000)
  • みすず書房(2023/01発売)
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  • サイズ B5判/ページ数 370p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784622095859
  • NDC分類 944
  • Cコード C0098

出版社内容情報

「新たな手稿――一冊の、ささやかな、本――を持っていきます。きっとあなたは驚かされることでしょう」
(1932年11月10日付アドルノ宛書簡)

1930年代のヨーロッパ、亡命生活のさなかにヴァルター・ベンヤミンは『1900年ごろのベルリンの幼年時代』を「一冊の、ささやかな、本」として世に出すことを試み続けた。1932年秋に執筆が開始された『幼年時代』は、足かけ7年におよぶ推敲作業を経て、1938年パリ脱出の直前に完成稿がジョルジュ・バタイユに預けられたのち、1981年にジョルジョ・アガンベンによってパリ国立図書館で発見された。ベンヤミンはなぜ本書の完成と出版に執着したのか。本書が完成稿へといたる道筋とそこに収斂された思想とは何か。
「だからこそ『幼年時代』においては、子どもが主人公として選択されなくてはならなかった。すなわち、すでに喪失した能力としての〈不器用さ〉をかつての〈わたし〉=子どもから学びとるために」。
手稿、メモ書き、タイプ稿など各ヴァージョンの生成過程をたどり、回想という方法、主人公としての子ども、書物という媒体の形式から、彼が完成と出版にこだわった30篇のテキストを読み解く。新全集版に基づく新たな『幼年時代』研究。

内容説明

1930年代のヨーロッパ、亡命生活のさなかにヴァルター・ベンヤミンは『1900年ごろのベルリンの幼年時代』を「一冊の、ささやかな、本」として世に出すことを試み続けた。1932年秋に執筆が開始された『幼年時代』は、足かけ7年におよぶ推敲作業を経て、1938年パリ脱出の直前に完成稿がジョルジュ・バタイユに預けられたのち、1981年にジョルジュ・アガンベンによってパリ国立図書館で発見された。ベンヤミンはなぜ本書の完成と出版に執着したのか。本書が完成稿へといたる道筋とそこに収斂された思想とは何か。「だからこそ『幼年時代』においては、子どもが主人公として選択されなくてはならなかった。すなわち、すでに喪失した能力としての“不器用さ”をかつての“わたし”=子どもから学びとるために」。手稿、メモ書き、タイプ稿など各ヴァージョンの生成過程をたどり、回想という方法、主人公としての子ども、書物という媒体の形式から、彼が完成と出版にこだわった30篇のテクストを読み解く。新全集版に基づく新たな『幼年時代』研究。

目次

序論
第1部 「故郷」の削除―回想方法(「郷愁」から離れて;方法としての「研究」;せむしの小人に出会うために)
第2部 ベンヤミンの“子どもの世界”―主人公(世界の組み替え;「世界史」との対決;世界を歪める)
第3部 「一冊の、ささやかな、本」―形式(「家」としての書物;書物と「傷」)

著者等紹介

田邉恵子[タナベケイコ]
1988年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。専門はドイツ思想。現在、新潟大学人文学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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飛燕

1
様々な資料を参照しながら、『幼年時代』が完成稿へといたるプロセス、およびベンヤミンの思想の変遷を丹念にたどっている。時間の流れという不可避の力によって忘却に追いやられてしまったものが、一人ひとりにあるのだということを読者に気づかせたい――ベンヤミンの子供時代を回想した作品でありながら、彼の個人情報は徹底的にそぎ落とされるという特異な形式が採られたのには、そういう祈りが込められていたからだというのがよくわかった。この祈りが読者に届けられることこそ、あの時代に故郷を逐われた人々にとっての慰めであったのだろう。2023/03/12

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