九龍城寨の歴史

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九龍城寨の歴史

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  • サイズ 46判/ページ数 259p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622095163
  • NDC分類 368.2
  • Cコード C1022

出版社内容情報

1997年の香港返還を前にして解体されたにもかかわらず、今なお伝説的巨大スラムとして語り継がれる〈九龍城〉。要塞のごときビル群が聳えていたこの地には、かつて本当に城壁を備えた砦が築かれていた。
九龍は、明代後期にはすでに倭寇防衛のための兵力が駐留し、清代以降も、遷界令解除後に辺境防衛の拠点とされた。やがて清朝政府が海賊やアヘン密輸への対処を迫られるようになると、その重要性は高まり、軍備が増強された。アヘン戦争後、香港島がイギリスに割譲され、植民地香港が誕生すると、九龍城寨の官員はその動向を偵察する役割も担うようになる。そして1898年の新界割譲の際、この城寨だけが中国領として保留されたことで、その地位はますます特殊なものとなった。
その後城寨が清朝の実質的な管理下から離れ、中英間ではしばしばその領有が争われたものの、民国期の中国国内の混乱や日中戦争の開戦の陰でこの問題は捨て置かれた。そして戦後、この領域は、植民地香港の中にありながら香港政庁もイギリス政府も中国政府も管轄できない「三不管(サンブーグアン)」の地と化していった。
香港の郷土史に精通したジャーナリストが、九龍城寨の成立から解体までを紐解く。

内容説明

“九龍城”―かつてその地には城壁が築かれ、海賊やアヘン密輸の取り締まりの拠点とされていた。その建造から伝説の巨大スラムとなるまでの歴史を紐解く。

目次

九龍という地名の由来といくつかの伝説
康煕帝が九龍村に〓台を設置する
九龍寨砲台と海賊張保仔
アヘン戦争期の九龍寨の戦略的地位
九龍寨に城壁を築くこととなった内外の要因
九龍寨に城壁が築かれた〓末
城寨の官員の管轄地域
九龍城寨からの密偵黄墨洲
羅亜添による九龍城寨陥落の真相
九龍城寨を奪還した副将張玉堂
龍津石橋と初期の城寨における賭博場
九龍城寨と広東税関の税務健全化
清朝政府が九龍城寨を保留した背景
一八九九年以降の九龍城寨
暗黒時代の九龍城寨
九龍城寨の道の名前の由来
付録 九龍城寨取り壊し関連資料

著者等紹介

魯金[ロキン]
1924年マカオ生まれ。本名は梁涛。広東、香港、マカオ等の新聞社で50年にわたりジャーナリズムに従事。抗日戦争後に香港に定住し、以後香港の歴史や民間の習俗について著述活動を行う。1995年没

倉田明子[クラタアキコ]
埼玉県生まれ。東京大学教養学部卒。同大学院総合文化研究科博士課程満期修了。博士(学術)。東京外国語大学総合国際学研究院講師を経て同准教授。2003~06年を香港で過ごす。専門は中国・香港近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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まーくん

83
香港の中国返還に先立って香港政庁により取り壊された魔の巣窟「九龍城寨」の歴史。その歴史はアヘン戦争に敗れ、香港を英国に割譲させられた清朝が、対岸の香港島監視と防御のために築いた砦に端を発する。更に清朝はアロー戦争に敗北、九龍半島も失う。そして1898年、新界租借条約で英国に広大な後背地を99年間租借されたが、その中に含まれる九龍城寨については清朝側は頑強に抵抗し「弧城」として中国領に保留された。その後、下級武官は逃げ去り、あらたに官員を派遣することもなかったが、英国側もあえて拙速に接収すること控えた。⇒2024/04/12

榊原 香織

60
奇書、と言えそう。 中盤、魔窟時代の九龍城の詳細描写は迫力あります。入り浸って研究してたらしい。 今は平和な公園ですが。 解体される前年に書かれた本。 香港に対する愛情感じます。2023/02/27

ori

13
元々は清朝時代に防衛のために作られた城塞。清朝時代の話では当たり前ながら仏山や東莞といった地名が今よりももっと近しい位置として出てくる。香港と中国の広東省の町ではなく、それぞれが広東の一地方として同じカルチャー圏だったのにね…なんてあまり関係ないところでしみじみしてしまった。あと、香港では昔塩を作っていたとあった。やっぱそうなのね?塩田仔って場所あるし、深圳側にも塩田ってとこあるから昔は塩作ってたんかな?って思っていたのだ。2025/02/03

KF

13
澳門出身で香港で著述活動を行った、本名梁濤氏が筆者。 六頁の「訳者後書」があって初めて納得出来る、或いは少し理解出来る。 澳門、香港の著者による一冊なので「いや、そこまで細かく書いても地域外の人にはわからんだろ」が多い。 英領香港が好きでかなりの回数の旅行をしたし、周囲だけでも、と九龍城寨に行った事があっても一冊丸々理解して「これで何を聞かれても大丈夫」とはなりづらい。 訳者によると「イギリスに批判的」とあり、歴史の事実についても清や中華民國寄りの表現もある。 香港が中国共産党支配に埋もれるのが情け無い。2024/08/31

つまみ食い

8
九龍城塞がまだ清朝の時代の海賊やイギリス海軍に備えた防衛拠点だった頃から論を興し、微に入った記述を行う。史書をひもとく前半の歴史記述も重厚だが、著者が実際に体験していた20世紀後半になると著述が水を得て活き活きとしてくる。2023/03/31

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