パッシング/流砂にのまれて

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パッシング/流砂にのまれて

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  • サイズ 46判/ページ数 411p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622090748
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

パッシングとは混血ゆえに肌の白い黒人が白人になりすますこと。1920年代末の米国は「ハーレム・ルネサンス」が花開くが、肌の色が強力な規制力をもつ「カラーライン」が厳然と存在していた。黒人はレストランや商店に入れない。列車や劇場の席も区別される。人種の越境者であった女性たちの苛烈な生を描いた傑作小説である。ジェンダー/人種/差別/LGBT問題の必読書。作者も混血であり、生涯を黒人として生きた。

内容説明

安定を求めながら安全でない人生ばかり選んでしまう―。黒人文化が開花、街にジャズとダンスが溢れた1920年代N.Y.。人種の境界線を越えた女達の苦難と恍惚。

著者等紹介

ラーセン,ネラ[ラーセン,ネラ] [Larsen,Nella]
ハーレム・ルネサンス期を代表するアフリカ系アメリカ人女性作家。1891年シカゴに生まれる。母はデンマーク出身(白人)、父は西インド諸島出身(黒人)。幼少時の1895‐98年、デンマークに滞在。1908年テネシー州のフィスク大学附属師範学校に入学するが、一学年で退学となる。1908‐12年ふたたびデンマークに滞在。帰国後、リンカーン病院附属看護師訓練校に入学、15年看護師免許を取得。19年、物理学者エルマー・S・アイムズと結婚。26年短編小説「人違い」と「自由」を雑誌に発表。28年長編小説「流砂にのまれて」、29年「パッシング」を発表し、高い評価を得た。30年発表して短編小説「サンクチュアリ」に剽盗疑惑が持ち上がるなか、文学上の業績により黒人女性として初めてグッゲンハイム奨学金を授与され、32年1月までヨーロッパに滞在。33年離婚、ハーレムを去ったのちは、63年に退職するまで病院で看護師として働き、64年、25年間住んだアパートでひとり世を去った。享年72歳

鵜殿えりか[ウドノエリカ]
アメリカ文学研究者。愛知県立大学名誉教授。著書に『トニ・モリスンの小説』(2015、彩流社、日本アメリカ文学会賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

66
『パッシング』のみ『白い黒人』(春風社)で既読。みすず書房版はアイリーンの言葉が現在寄りな口調に砕けているので驚いた。同時に春風社版はかなり、上品に翻訳していたのだと気づく。そして春風版の解説でもアイリーンがクレアに向ける感情は同性愛によるものだと指摘されています。でも再読しても白人社会から逃れ、黒人社会を謳歌する事で他者の安心を奪う者への敵意の方を読み取ってしまう。また、ラストの数文は春風社版ではなかったものである。同時にアイリーンが黒人社会からも居場所を失くす可能性が高い事を示唆しており、目を伏せる2023/09/28

キムチ

64
ハーレムルネサンスという文学ジャンルに初めて触れ ナイーヴな感覚に打ちのめされた~して この装丁。背中を大胆に出す ほっそりした彼女、シナモン色の皮膚(あるいはビスケット色) 独特な表現が魅力を一層に引き立てる。20C初めにNYに花開いた女たち。日本人の感覚としては「細部までわかり辛い」感覚。人種の境界線のあっち側とこっち側のせめぎ合い。個人的にはラーセンの自伝的要素が非常に濃い「流砂にのまれて」の方がラストのコミカルさもあってか面白かった。黒人としてのアイデンティティを持ちつつもパッシングの人生を生きた2022/06/26

星落秋風五丈原

44
【ガーディアン必読1000冊】クレアが白人だと知らないジョンのガートルードやアイリーンを前にした発言やガートルードが子供を持ちたがらない理由によって黒人が差別に敏感である一方で、無意識に権力を有している白人が差別に対していかに無自覚であるか描かれる。パッシング自体自身の人種と決別することであるのに対してパッシングを成功させるためには、自分の出自を知る黒人の協力が必要であるジレンマを抱える。同胞同志助け合うのは奴隷制社会の頃からの黒人の伝統ともいえるがアイリーンの行動には伝統をはみ出す要素も見受けられる。2022/05/15

こばまり

42
2作いずれも魂の漂泊が凄まじく、墓標もないラーセン自身の人生に重なる部分もあるやもと、最近ディアスポラに思いを馳せたこともあり読んでいて辛かった。LGBTQ的な視点は解説を目にするまで気付けなくて自身のぽんつくさを実感。女性の描写がエロティックではある。2024/12/08

32
黒人の血を引く人々-目立って黒い人でも、はっきりと褐色の人でも、見分けがつかないほど白い人でも-、アメリカで暮らす黒人は、恥辱と絶対的恐怖を味わっている。『パッシング』は、1920年代、肌の白い黒人が、自らを白人と偽る 「パッシング」という行為を実践していた話。『流砂にのまれて』は、著者の人生そのものがぎゅっと濃縮されたような内容。両方とも1920年代に発表された作品だが、古さを感じさせない。それは黒人が黒人であるというだけで、今もなお、恥辱と絶対的恐怖を感じながら生きているというまぎれもない証拠である。2022/05/27

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