出版社内容情報
探究心旺盛なノルウェー人姉妹がコンビを組んで、記憶の不思議をめぐる旅へ。海馬はいつ見つかった? 記憶と思い出す場所の関係は? 記憶力をよくする方法とは? なぜ人は忘れるの? 未来を想像するのにも記憶力は必要?――ときに記憶研究の歴史を紐解き、ときに記憶に問題を抱える人たち(テロの生存者、海馬を損傷した人など)を訪ね、ときに記憶のスペシャリストたち(研究者、タクシー運転手、チェスのグランドマスター、舞台女優、オペラ歌手、記憶力チャンピオン、未来予測家など)の門を叩く。生きることと記憶のよき関係を探る、人生の処方箋になること請け合いの一冊。
ヒルデ:私はもっと忘れたいわ。つまり、人生における否定的な経験を。そんなの永遠に消えてくれたらいいのに。忘却は過少評価されている。
イルヴァ:悲しい思い出だって真珠のネックレスの一粒なのだから、忘れることが必ずしもよいことだとは言えないわ。それでも私は、日常生活の忘却については異議を唱えたかったの。いつでもどんなことでも記憶しておこうという試みはやめるべきよね。
内容説明
探究心旺盛なノルウェー人姉妹がコンビを組んで、記憶の不思議をめぐる旅へ。海馬はいつ見つかった?記憶と思い出す場所の関係は?記憶力をよくする方法とは?なぜ人は忘れるの?未来を想像するのにも記憶力は必要?―ときに記憶研究の歴史を紐解き、ときに記憶に問題を抱える人たちを訪ね、ときに記憶のスペシャリストたちの門を叩く。生きることと記憶のよき関係を探る、人生の処方箋になること請け合いの一冊。
目次
第1章 海の怪物―海馬の発見
第2章 二月にタツノオトシゴ(海馬)を求めて潜水を―記憶は脳のどこに定着するか
第3章 スカイダイバーが最後に考えること―個人的な記憶とは
第4章 カッコウのひな―虚偽記憶はいつ(正常な)記憶の中に忍びこむか
第5章 大掛かりなタクシー実験とかなり奇妙なチェス対決―記憶力をよくする方法
第6章 忘却は思い出の真珠を作る―なぜ人は忘れるのか
第7章 脳内のタイムマシン―過去を思い出すことも未来を想像することも
著者等紹介
オストビー,ヒルデ[オストビー,ヒルデ] [Ostby,Hilde]
1975‐。思想史学者。作家・ジャーナリスト。オスロ大学にて思想史の修士号を取得
オストビー,イルヴァ[オストビー,イルヴァ] [Ostby,Ylva]
1979‐。オスロ大学心理学部准教授。オスロ大学にて神経心理学の博士号を取得。記憶の作用の研究者。ノルウェー神経心理学学会副会長
中村冬美[ナカムラフユミ]
東海大学北欧文学科を卒業の後、スウェーデンのヴェクシェー大学(現在のリンネ大学)北欧言語学科に留学
羽根由[ハネユカリ]
大阪市立大学法学部卒業。スウェーデン・ルンド大学法学部修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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