黒い皮膚・白い仮面 (新装版)

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黒い皮膚・白い仮面 (新装版)

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  • サイズ 46判/ページ数 323p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622089506
  • NDC分類 316.8
  • Cコード C0010

出版社内容情報

「黒人の不幸は奴隷化されたということである。白人の不幸と非人間性はどこかで人間を殺してしまったということである。…黒人であるこの私の欲することはただひとつ。道具に人間を支配させてはならぬこと。人間による人間の、つまり他者による私の奴隷化が永遠に止むこと。…ニグロは存在しない。白人も同様に存在しない。」
精神科医、同時にフランス領マルチニック島に生まれたひとりの黒人として、ファノンは最初の著作である本書で、植民地出身の黒人が白人社会で出会う現実と心理を、精神分析学的なアプローチを含め、さまざまな側面からえぐり出してみせた。
他からの阻害があるとき、内面においても自己を阻害する黒人に向けて、そこからの解放を訴えたファノンの言葉は、彼自身の生を出発点として実践のただ中から発せられたものであるゆえに、読む者の心に迫る。

内容説明

精神科医、同時にフランス領マルチニック島に生まれたひとりの黒人として、ファノンは最初の著作である本書で、植民地出身の黒人が白人社会で出会う現実と心理を、精神分析学的なアプローチを含め、さまざまな側面からえぐり出してみせた。他からの疎外があるとき、内面においても自己を疎外する黒人に向けて、そこからの解放を訴えたファノンの言葉は、彼自身の生を出発点として実践のただ中から発せられたものであるゆえに、読む者の心に迫る。

目次

1 黒人と言語
2 黒い皮膚の女と白人の男
3 黒い皮膚の男と白人の女
4 植民地原住民のいわゆる依存コンプレックスについて
5 黒人の生体験
6 ニグロと精神病理学
7 ニグロと認知
結論に代えて
ファノンの認知(フランシス・ジャンソン)

著者等紹介

ファノン,フランツ[ファノン,フランツ] [Fanon,Frantz]
1925‐1961。1925年、カリブ海に浮かぶ西インド諸島(アンティル諸島)の南端近くのフランス領マルチニック島で黒い皮膚をしたマルチニック人として生まれる。第二次大戦中、ドイツならびにこれと協力するフランスのヴィシー政権支配下の島から出て、ド・ゴールの「自由フランス」に志願して参加し、各地で戦った。戦後はフランス本国に学び、リヨン大学で精神医学を専攻して学位を取得、この頃白い皮膚のフランス人と結婚した。1952年に『黒い皮膚・白い仮面』をスイエ社から刊行。1953年11月、フランス領アルジェリアのブリダ・ジョアンヴィルにある精神病院に赴任。翌年、アルジェリア独立戦争が勃発し、ファノンの人生は決定的な転機をむかえる。戦争初期は民族解放戦線(FLN)の活動を密かに助けていたが、1957年以来病院の職を辞し全面的にFLNに身を投じるようになる。FLNの機関誌『エル・ムジャヒド』に精力的に寄稿するなど、アルジェリア革命のスポークスマン的役割を果たした。1958年には『アルジェリア革命第五年』(後に『革命の社会学』と改題)を発表、そして1961年には、白血病に冒されつつも『地に呪われたる者』をわずか10週間で執筆。闘争の生涯を貫いたその思想の総決算である同書が刊行されてからわずか数日後の1961年12月6日、ファノンは息を引き取った。36歳の若さであった。死後、『エル・ムジャヒド』その他に書かれた文章を集めた『アフリカ革命に向けて』が出版された

海老坂武[エビサカタケシ]
1934年東京に生まれる。東京大学文学部仏文科卒業。同大学院(仏語・仏文学)博士課程修了

加藤晴久[カトウハルヒサ]
1935年東京に生まれる。仏文学専攻。東京大学・恵泉女学園大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

86
NHK100分de名著から手に取った。1952年ファノン27歳時の著作。社会の矛盾に敏感に反応し、感じるまま書かれておりまとまりがなく読みにくい。第1章黒人と言語。アンティル諸島出身のアンティル人、クレオール言語が現地語だが、フランス語で教育を受ける。「話すとは一つの文化を引き受けること」と言い、ポール・ヴァレリーの言葉、言語とは「錯乱した肉体に宿る神」を引いて、セネガルのウオロフ語とクレオール語、フランス語の関係、フランスで白人は黒人に片言で話すことなど知る。時代の常識が違い過ぎ想像も困難。途中で挫折。2021/02/28

ころこ

37
著者はマルティニークのクレオール語が純粋なフランス語に対して恥ずべきものだというヒエラルキーが出来ており、マルティニークの人びとが劣等感を持っているという認識です。「哲学の次元では、すなはち、人間現実の基本的な要求の次元では開かれえないなら、精神分析の次元、すなはち、エンジンに点火しないという意味での「落伍者」の次元で、この討論を行うことに同意する。」著者が精神科医のため、第6章で幼い頃に白人の言語として構造化されているフランス語によって、黒人は知らず知らずの内にフランス語に潜む白人から見た黒人の疎外され2021/02/14

sayan

37
BLM運動が再注目された2020年(元は2012年にFLのマーティン事件)。応答か、本書新装版の表紙は、強烈なメッセージ性を帯びる。散文、詩も混合する本書は、手に取った人の感情をかき乱し、放置する。激烈で狂気も感じる議論は、ニーチェの作品を彷彿させる。BLMの文脈で、ファノンの分析は特に次が印象的。「(白人が黒人に対して)「ほら、●●」と名指する、名指しは黒人の反応に対する再反応(reaction)で、その肯定性根拠を『白人の認識』に拠り、(黒人)自ら構築できない」と。1952年の議論は、いまだ今日のだ。2020/12/19

アヴォカド

14
黒人のことなんだけれど、女性のことを始め、あらゆる差別問題に通ずる。2021/02/08

どら猫さとっち

11
名前だけは知っていて、それまで読んでいなかった名著。フランス領マルティニック島で生まれた精神科医が初めて出した本書は、ひとりの黒人としての彼が、差別によって疎外された現実と、なぜそうなるのか、どう立ち向かうべきなのかが克明に綴っている。本書で呈した思想は、今後の社会について大きな礎になるだろう。黒人差別だけでなく、近年のヘイトスピーチも、同じ構図が見えてくる。同じ人間なのに、わかり合えないことはよくあっても、人権を侵害することはあってはならない。本書で見えて怒りや正しさが、この社会で活かされることを祈る。2021/05/03

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