出版社内容情報
フランス随一の登山家作家フリゾン=ロッシュの鮮烈なデビュー作にして山岳小説の古典の新訳決定版。モンブラン山群の雪と岩と氷、シャモニー谷の緑のなかで展開する若者たちの物語。登攀ガイドの父を事故で失った青年ピエールは、苦悩の末に自らの人生を選び取ろうと氷壁に挑んでゆく。厳しく美しい風景とその土地の暮らしぶりに惹かれつつ、悲劇と勇気と友情に心ゆさぶられる永遠のロマンを、当時の写真を添えてここに刊行。
内容説明
モンブランのまわりの山々と、麓の町シャモニーを舞台にした、心ゆさぶられる物語。名ガイドの父親を山で亡くした青年ピエール、凍傷で足先を失ったガイド見習い、畜産や農業や林業で生計をたてながらも山への情熱にかりたてられる若者たちが、困難や障害をのりこえて生きてゆく。自身がすぐれた高山ガイドである作者が山々で経験したことを思い出し、卓越した描写力と山への愛によって作り上げた驚くべき小説。没後20年、みずみずしい翻訳と手厚い註に、物語の時代と背景を伝える貴重な写真を添えて刊行する。
著者等紹介
フリゾン=ロッシュ,ロジェ[フリゾンロッシュ,ロジェ] [Frison‐Roche,Roger]
1906‐1999。フランスのパリに生まれシャモニーに没した作家。1923年からシャモニーに住み、24年にシャモニーで開催された第1回冬季オリンピックの事務局で働いたのを機にジャーナリストの活動を始める。19歳で名ガイド「赤毛」の助手としてモンブランに登頂、シャモニーの正式な高山ガイドとなった。1938年から『アルジェリア通信』の記者となりアルジェに住む。同紙に1941年に連載した小説『結ばれたロープ』がグルノーブルのアルトー社から出版され、長年にわたるヒット作となった。その後、小説13冊をふくむ多くの著作を残した。戦後は、探検家としてサハラだけでなくラップランドやアラスカを旅し、フランス山岳ガイド組合の会長もつとめた
石川美子[イシカワヨシコ]
フランス文学、明治学院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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