出版社内容情報
こう語った人はあったろうか。「復興は進んだ、それ以外の事実は、やがてなかったことにされるのかもしれない。それならば、私は忘れまい。今日見た景色を、聞いた話を、忘却の向こう側へ押しやられようとしていることたちを、あなたが忘れるのなら、消し去ってしまおうとするなら、私は、記憶に、記録にとどめよう。」いわき市の山間に暮らすひとりの女性の幻視的なまなざしがとらえた、事故後7年半の福島の断層の記録。圧巻のノンフィクション。
内容説明
地震と津波、それに続いた原発事故は巨大であり、全体を語りうる人はどこにもいない。代弁もできない。ここにあるのは、いわき市の山間に暮らすひとりの女性の幻視的なまなざしがとらえた、事故後7年半の福島に走る亀裂と断層の記録である。
目次
1 あの日
2 広島、福島、チェルノブイリ
3 ジャック・ロシャール、あるいは、国際放射線防護委員会
4 アンヌマリーとアナスタシア
5 末続、測ること、暮らすこと
6 語られたこと、語られなかったこと
7 その町、その村、その人
8 ふたたび、末続
9 海を撃つ
著者等紹介
安東量子[アンドウリョウコ]
1976年広島県生まれ。震災後、ボランティア団体「福島のエートス」を設立(2011年12月)。主宰、自営業(植木屋)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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