イスラム報道―ニュースはいかにつくられるか (新装版)

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イスラム報道―ニュースはいかにつくられるか (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 296p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622087779
  • NDC分類 302.26
  • Cコード C1030

出版社内容情報

『オリエンタリズム』著者が、西洋・アメリカのメディアに現れるフィクションとしての「イスラム」を描く。メディアを撃つ現代の古典「私は、ムスリムがイスラームの名によってイスラエル人や西洋人を攻撃したり傷つけたりしたことがない、などと言っているのではない。私が語っているのは、人がイスラームについてメディアを通して読んだり見たりすることのほとんどが、侵略行為はイスラームに由来するものであり、なぜなら〈イスラーム〉とはそういうものだからだと表象されている、ということである。その結果、現地の具体的なさまざまな状況は忘却される。言い換えれば、イスラームについて報道するということは、〈我々〉が何をしているかを曖昧にする一方で、このように欠陥だらけのムスリムやアラブ人とは何者であるかに脚光を当てる一面的な活動なのである」

『オリエンタリズム』の著者が、西洋(=アメリカ)のメディアに現れるフィクションとしての「イスラム」を描き、アクチュアルな問題を本書を通して世に問うたのは、1981年のことだった。そして現在、この傾向はますます振幅をきわめ、CNNを中心に放映されるイスラムの映像は、無批判のかたちで日本のテレビでも流され、あご髭のムスリム=テロリストという表象は、われわれの脳裏に刻まれている。
原著刊行16年後に出た新版に著者が寄せた50頁を超える序文を加えた増補版。SNS上のフェイクニュースなど、フィクションの拡がりが加速する現代においても示唆に富み、リップマン『世論』、オーウェル『1984年』に並ぶ、新たなるメディア論の古典である。

ヴィンティッジ版への序文
序文

第一章 ニュースとしてのイスラム
1 イスラムと西洋世界
2 解釈の社会集団
3 「王女」エピソードの背景

第二章 イラン報道
1 聖なる戦い
2 イラン喪失
3 未検証の隠された仮説
4 もうひとつの別の国

第三章 知識と権力
1 イスラム解釈の政治学:正統的知識とアンチテーゼ的知識
2 知識と解釈


イラン略年表
訳者あとがき
増補版への付記
索引

エドワード・W・サイード[エドワードサイード]
著・文・その他

浅井信雄[アサイノブオ ]
翻訳

佐藤成文[サトウシゲフミ ]
翻訳

岡真理[オカマリ]
翻訳

内容説明

あご髭のムスリム=テロリスト。アメリカはイスラムをいかに表象してきたか。新たなるメディア論の古典。

目次

第1章 ニュースとしてのイスラム(イスラムと西洋世界;解釈の社会集団;「王女」エピソードの背景)
第2章 イラン報道(聖なる戦い;イラン喪失;未検証の隠された仮説;もうひとつの別の国)
第3章 知識と権力(イスラム解釈の政治学:正統的知識とアンチテーゼ的知識;知識と解釈)

著者等紹介

サイード,エドワード・W.[サイード,エドワードW.] [Said,Edward W.]
1935年11月1日、イギリス委任統治下のエルサレムに生まれる。カイロのヴィクトリア・カレッジ等で教育を受けたあと合衆国に渡り、プリンストン大学卒業、ハーヴァード大学で学位を取得。コロンビア大学英文学・比較文学教授を長年つとめた。2003年9月歿

浅井信雄[アサイノブオ]
1935年長岡市に生まれる。東京外国語大学卒。読売新聞社入社。ジャカルタ、ニューデリー、カイロ各駐在特派員、ワシントン支局長を歴任。その後、米国ジョージタウン大学客員研究員、東京大学、東京外国語大学各講師、中東調査会理事、神戸市外国語大学国際関係学科教授を歴任。2015年歿

佐藤成文[サトウシゲブミ]
1940年東京に生まれる。早稲田大学卒。時事通信社入社。サイゴン(現ホーチミン市)、カイロ、ベイルート、ワシントン各駐在特派員、本社外信部次長、ニューヨーク、ワシントン各支局長を経て、1993年よりロサンゼルス支局長。1997年退職。現在ロサンゼルス在住のフリーランスのジャーナリスト

岡真理[オカマリ]
1960年東京に生まれる。東京外国語大学大学院修士課程修了。現代アラブ文学専攻。エジプト・カイロ大学留学。在モロッコ日本国大使館専門調査員、大阪女子大学人文社会学部講師、京都大学総合人間学部助教授などを経て、2009年より京都大学大学院人間・環境学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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いとう・しんご

8
あちこちで言及があり、気になっていたのにやっと読みました。西欧中心主義と帝国主義を背景に、マスコミと中東研究が国家と企業の権力に隷属して偏向した報道と知識を伝えていることを豊富な具体例を挙げて析出しています。しかし、その背景には他を差し置いて、もっぱら自分の利益を追求し、耳障りな情報は聞きたくないという需要?受容?側の姿勢があるのだろうし、そのツケをこれまでも払ってきたし、これからもたっぷり払うことになるんではないか・・・と考えこんでしまいました。2022/05/06

sansdieu

0
要は、ニュースなどにおいて「イスラム」という、実際には存在しない単一的な表象が「テロリスト」、「狂信」などのイメージとともにステロタイプとして語られていることをサイードは批判している。それを改めないかぎり、平和への途は遠い。改めるには、もちろん今で言う「メディア・リテラシー」を自分のなかに育てなくてはならないのだが、サイードによると、自己完結の快楽に溺れずに、広く知識を求め、他人と論争し、自分の見方が解釈に基づいていることを自覚して修正し続けていくほかない、ということになろう。2025/04/26

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