出版社内容情報
バートランド・ラッセルは言っている。「大哲学者のなかで、スピノザほど気高くて愛すべき人はいない。倫理的にも最高だ。」無神論者として、死後もしばらくはその名を口にするのが憚られていたスピノザ。しかし彼はよみがえった。レッシングやゲーテ、ノヴァーリス、ハイネ。ロマン派の詩人たち、ジョージ・エリオット。そして20世紀には、フロイト、ジョイス、ボルヘス、ドゥルーズ……。
著作のうちでもとりわけ『エチカ』は、読む者を惹きつけてやまない。神=自然を説きながら、人間の自由、真の幸福について、ユークリッド幾何学の形式にしたがってスリリングに論証してゆく『エチカ』。「すべて耀きのあるものは希有であるのに見合って困難でもあるのだ」という結語に向かうこの大古典の新訳登場。
第一部 神について
第二部 精神の自然の性と起源について
第三部 感情の起源と自然の性について〔抄〕
第四部 人間の奴隷状態、あるいは感情の勢力について〔抄〕
第五部 知性の力、あるいは人間の自由について
訳注
あとがき
スピノザ[スピノザ]
著・文・その他
佐藤一郎[サトウイチロウ]
編集/翻訳
内容説明
神=自然を説きながら、人間の自由、真の幸福について、ユークリッド幾何学の形式にしたがって論証する。新訳。
目次
第1部 神について
第2部 精神の自然の性と起源について
第3部 感情の起源と自然の性について(抄)
第4部 人間の奴隷状態、あるいは感情の勢力について(抄)
第5部 知性の力、あるいは人間の自由について
著者等紹介
スピノザ[スピノザ] [Spinoza]
1632‐1677。オランダ、アムステルダムのユダヤ人居住区で商人の家に生まれる。両親の家系はイベリア半島でキリスト教へ改宗したユダヤ人(マラーノと呼ばれる)で、オランダに移住し、ユダヤ教の信仰生活を回復していた。ヘブライ語名バルッフ(Baruch)、ポルトガル語名ベント(Bento)、のちにラテン語名ベネディクトゥス(Benedictus)を用いた。ユダヤ教会内で早くから俊才として注目されたとも伝えられるが、1656年7月27日、23歳のときに破門を受ける。レインスブルフ、フォールブルフを経てハーグに移る。1677年2月21日ハーグで歿す
佐藤一郎[サトウイチロウ]
1952年生まれ。東京大学文学部卒業。東京都立大学大学院博士課程中退。山梨大学特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 朝日俳壇 〈2000〉