予測不可能性、あるいは計算の魔―あるいは、時の形象をめぐる瞑想

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予測不可能性、あるいは計算の魔―あるいは、時の形象をめぐる瞑想

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  • サイズ B6判/ページ数 172p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622087021
  • NDC分類 410.4
  • Cコード C1041

出版社内容情報

予測可能な宇宙から計算不可能な宇宙へ、計算から幾何へ――時の本性に迫った天才数学者たちの仕事を振り返る、珠玉の数学読み物。数学で〈時〉を捉えられるだろうか? ニュートンは決定論的な宇宙の中に時を封じ込め、ポアンカレは世界の複雑性の中に時のダイナミズムを再発見し、ルネ・トムは「形」によって時を捉えようとしたが、時の本性はいつも数学者たちの手をすり抜ける──。
たゆみなく流れているはずの時が運動と軌跡の内部に組み込まれてしまう第一章。物理世界の随所に潜む無秩序と計算不可能性が発見されるとともに、根本的に新しい時のイメージが浮上する第二章。時をとらえるもう一つの数学として、発表当時センセーショナルに関心を呼んだカタストロフ理論を、その限界とともに鮮やかに振り返る第三章。そして最終章では、時の物理数学と文学が思いもよらない形で結びつく。この世界の変転は計算し尽くせない。だからこそ、時の本性を捉えることは数学者たちの見果てぬ夢であり続ける。
数学書の優れた書き手として知られるエクランドの著書のなかでも、時の形象という絶妙なテーマに沿って書かれた本作は、フランスでジャン・ロスタン賞を受賞し、日本語以外に9カ国語に翻訳されている珠玉作だ。

はじめに

第一章 天球の音楽
ケプラーの法則
天体力学
古典的決定論

第二章 砕けた水晶玉
不可能な計算
ポアンカレの仕事
決定論的でありながらランダム
不安定でありながら安定

第三章 帰ってきた幾何
注意書き
散逸系
カタストロフ
理論
批判

第四章 終わりと始まり

訳者あとがき

付録1 ポアンカレの主題による前奏曲(プレリュード)と遁走曲(フーガ)
付録2 ファイゲンバウムの分岐
参照図書など

イーヴァル・エクランド[イーヴァルエクランド]
著・文・その他

南條郁子[ナンジョウイクコ]
翻訳

内容説明

数学で“時”を捉えられるだろうか?ニュートンは決定論的な宇宙の中に時を封じ込め、ポアンカレは世界の複雑性の中に時のダイナミズムを再発見し、ルネ・トムは「形」によって時を捉えようとしたが、時の本性はいつも数学者たちの手をすり抜ける―。たゆみなく流れているはずの時が運動と軌跡の内部に組み込まれてしまう第一章。物理世界の随所に潜む無秩序と計算不可能性が発見されるとともに、根本的に新しい時のイメージが浮上する第二章。時を捉えるもう一つの数学として、発表当時センセーショナルに関心を呼んだカタストロフ理論を、その限界とともに鮮やかに振り返る第三章。そして最終章では、時の物理数学と文学が思いもよらない形で結びつく。この世界の変転は計算し尽くせない。だからこそ、時の本性を捉えることは数学者たちの見果てぬ夢であり続ける。数学書の優れた書き手として知られるエクランドの著書のなかでも、時の形象という絶妙なテーマに沿って書かれた本作は、フランスでジャン・ロスタン賞を受賞し、日本語以外に9ヵ国語に翻訳されている珠玉作だ。

目次

第1章 天球の音楽(ケプラーの法則;天体力学;古典的決定論)
第2章 砕けた水晶玉(不可能な計算;ポアンカレの仕事;決定論的でありながらランダム ほか)
第3章 帰ってきた幾何(注意書き;散逸系;カタストロフ ほか)
第4章 終わりと始まり

著者等紹介

エクランド,イーヴァル[エクランド,イーヴァル] [Ekeland,Ivar]
パリ第9パリ・ドフィーヌ大学エメリタス教授。1944年、パリ生まれ。CNRS研究員を経て、1970年から2002年まで、パリ第9大学を中心に数学科の教授を務め、エコール・ポリテクニーク、サン・シール陸軍士官学校などでも教鞭をとる。1989年から1994年まではパリ第9大学学長、2003年から2011年にはカナダのブリティッシュ・コロンビア大学教授、パシフィック数理科学研究所所長も務めた。1996年、ベルギー王立科学アカデミーグランプリを受賞。1997年よりノルウェー科学アカデミー会員。関心は幾何学、力学からゲーム理論、経済学まで幅広い。一般向けの著書の質の高さにも定評があり、『予測可能性、あるいは計算の魔―あるいは、時の形象をめぐる瞑想』でジャン・ロスタン賞を受賞し、『偶然とは何か―北欧神話で読む現代数学理論全6章』でダランベール賞を受賞。これらの著作は多言語に翻訳出版されている

南條郁子[ナンジョウイクコ]
翻訳者。お茶の水女子大学理学部数学科卒業。訳書にイーヴァル・エクランド『偶然とは何か』(創元社、2006)、『数学は最善世界の夢を見るか?―最小作用の原理から最適化理論へ』(みすず書房、2009)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

53
フランス人数学者による独特な雰囲気の数学書(?)。ケプラーの三法則で示された楕円軌道に沿って太陽を巡る惑星群。その運動の安定性に関し、ポアンカレは摂動計算(他の惑星の影響によるズレ)における近似的解法の無限級数が発散することを証明し、計算不可能性という不可侵領域の存在を明らかにした。有限な歳月に限れば有効な摂動計算が可能であるが、それは永遠に太陽系の安定性を保証するものではない。・・・等々。やや哲学的、文学的香りのする記述の中に定量的かつ決定論的な近代科学だけでは捉えきれない自然の摂理を感じさせてくれる。2019/04/29

mft

3
タイトルからは量子力学を想像したが、カオス理論とカタストロフ理論が中心だった。なぜ今カタストロフ理論を取り上げる理由が? と思ったが、原著が1980年代なので当時は需要があったというだけのことらしい。カオス理論も当然目新しい話題はない。この本を今読むべき理由はなかったが、著者の他の本は読んでみたくなった2019/04/28

Mark.jr

2
単純な線形のグラフでは表せない現象を表すための7つのモデル、カタストロフ理論を解説した本です。ケプラーの惑星軌道予測の法則から始まり、ポアンカレが出て来た瞬間一気に理論が複雑になるのが、なんだか面白い。2020/02/29

shrzr

0
事実を語るのみでなく、文学的味わいのある数学エッセイ。2022/10/08

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