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エミリ・ディキンスン家のネズミ

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  • サイズ B6判/ページ数 88p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622086468
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

ひきこもって暮すエミリの部屋の壁穴に白ネズミが引っ越し、密やかな文通が始まる。偉大な詩人の魅力的な世界を長田弘の新訳で贈る。

内容説明

白ネズミのエマラインがエミリの部屋の壁穴に越してきた。ふたり(?)の密やかな“文通”がはじまる。「私は誰でもない!―あなたは誰?」とエミリが書いた。エマラインは返事を出し、詩を書いてみた。おどろいたことに、それはエミリに新たなインスピレーションをあたえた。誰にも会わず、どこへも出かけないこの詩人に。…エマラインの目を通して、19世紀アメリカの偉大な詩人の魅力あふれる世界が、私たちのまえに開かれる。エミリの詩12篇はすべて長田弘の新訳。エマラインの詩7篇も“デビュー”する。

著者等紹介

スパイアーズ,エリザベス[スパイアーズ,エリザベス] [Spires,Elizabeth]
詩人。1952年、オハイオ州ランカスター生まれ。ヴァッサー・カレッジ(B.A.)、ジョンズ・ホプキンズ大学(M.A.)卒。グッゲンハイム・フェローシップなどを受け、雑誌ニューヨーカー、アメリカン・ポエトリー・レヴュー、パルチザン・レヴューなどに、詩を発表。これまでに5冊の詩集がある。現在、ゴウシャー・カレッジ(メリーランド州)教授。子どもの本の世界にも深く係わり、『エミリ・ディキンスン家のネズミ』は、2002年にマサチューセッツ州のチルドレンズ・ブック・アワードも受けた、著者の代表作

ニヴォラ,クレア・A.[ニヴォラ,クレアA.] [Nivola,Clair A.]
画家、絵本画家、絵本作家。イタリア、サルデーニャ島生まれのアメリカの著名な画家・空間デザイナーのコンスタンティーノ・ニヴォラが父

長田弘[オサダヒロシ]
詩人。1939年生まれ。2015年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

吉田あや

75
エミリ・ディキンスンの詩12篇をかわいい白ネズミとの交流のスタイルにして編み込んだ物語。静かな場所を求めてディキンスン家へと辿り着いた白ネズミのエマラインは、台所の音や猫の爪から最も遠い二階のベッドルームで暮らすことに。その部屋には誰にも会わず、どこにも出かけないエミリがいつも白い服を着け、机に向かい夢中でペンを走らせていた。ある日エミリの机から紙片が散らばり、1枚がエマラインの元へハラリと舞い降りる。(⇒)2020/05/30

アナーキー靴下

73
読みたい本登録しながらそこまで期待していなかった、という失礼な心構え、完全に良い意味で裏切られた! 詩を配した物語って、詩がメインで物語は詩を繋ぐため程度のなおざりなもの、とか、物語は良いけれど詩が唐突に出てくることでテンポが悪い、等々ありがちな気がして、本書もそんな感じかも、と想像していた。とんでもない、これはエミリ・ディキンスンの詩を楽しむための、素晴らしい物語だった。白ネズミのエマラインはエミリの分身のようでありながら、詩に触れる読者にとっても分身のような存在。詩を読むとき、その人も詩人になるのだ。2023/04/11

ネギっ子gen

73
孤高の詩人・エミリ・ディキンスンへのリスペクトに満ちた書。シンプルな線の挿絵がステキで、訳も素晴らしい。岩波文庫の対訳詩集を手に、ゆったりと読み進めた――。白ネズミのエマラインがエミリの部屋の壁穴に越してきて、ふたり(?)の密やかな“文通”が始まる――。「私は誰でもない!――あなたは誰?」とエミリ。エマラインは、詩を書き、返事にした。驚いたことに、それはエミリに新たなインスピレーションを与える。誰にも会わず、何処へも出かけないこの詩人に――。疑問が。この本を図書館では、どのコーナーに置くのだろうか―― ⇒2021/08/24

ゆきち

70
大好きなターシャ・テューダーの言葉の日めくりの中に、「私は、本をたくさん読んで育ちました。エミリー・ディキンソンの言うように、本は、どんな船よりもさまざまな異国へ私たちを運んでくれる、すばらしい乗り物です。」とあり、エミリーて誰?と思ってたところ、図書館の新刊コーナーにこの本が…。エミリーの詩を織り交ぜてエリザベス・スパイアーズという方が小さなねずみとエミリーが密かに詩による文通をして、心を通わせるという物語を書いた一冊。イラストも物語も素敵で、頭でなく心で感じ、のんびりと何回も読みたくなりました。2017/10/02

mii22.

64
「わたしは誰でもない!ーあなたもー誰でもないーのね?」誰でもない二人の目には名声や将来をずっと気にする世間の人はどのように映っていたのだろうか。言葉や感覚で通じ合うエミリと白ネズミのエマラインの詩のやり取りに言葉のもつ大きな力を思い知らされた。生涯をほぼ生まれ育った家とその庭の中だけで過ごし詩を紡いだ実在の詩人エミリの感性は身近なものや自然を慈しむ気持ちが他の誰よりも強かったところから生まれたのだと思う。本のなかに流れる澄んだ空気のなかに言葉の豊かさ優しさ力強さがあふれ、ぐいぐい胸に迫ってくる。2020/10/11

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