数学の問題の発見的解き方〈2〉 (新装版)

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 264p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784622086062
  • NDC分類 410.7
  • Cコード C3041

出版社内容情報

ポリア教授は本書I・II巻を通じて、いわゆる“発見的”見地に立って問題を解くことを提唱し、読者が自ら問題を解き、そのさいにとられた手段や方法を考えることによって、問題解決の一般的方法へのアプローチを進める道を示してくれる。I巻の第三部に続く本書でも、典型的な解法、注意深く配列された多数の例題が収められているが、I巻が典型的な解答の共通なパターンを強調し、主として少数の問題の解法の来歴に力を注いでいるのに対して、問題を解くさいの心理学的、技術的な方法を分析するプログラムを含み、発見という現象の一般的手段と方法を広く分析することに重きをおいている。したがってII巻はI巻より哲学的であり、推理的であり、後半の〈頭の働き〉〈アイディアの到来〉〈頭の訓練法〉〈発見の法則〉などの各章は、広く一般の人々の発見的思考に役立つものといえる。
本書I・II巻は、問題解決の方法論的アプローチに貴重な手掛りを与えるものであって、数学教育者、数学に興味をもつ人々には必読の書であり、また特に、II巻は一般の人々にも発見的思考法についての示唆を与えるであろう。


第I巻の序から
読者へのヒント

第二部(続き)
第7章 解答の進行の幾何学的表示
7.1. 隠喩
7.2. 問題は何か?
7.3. それは一案だ!
7.4. 考えを展開すること
7.5. それを実行すること
7.6. スローモーション映画
7.7. 内容予告
7.8. 計画とプログラム
7.9 問題内の問題
7.10. アイディアの到来
7.11. 頭の働き
7.12. 頭の訓練法
第7章の例題と注釈, 7.1‐7.5
〔7.1. 別の接近.7.3.  証明の探究.7.4. 基本ダイアグラム.7.5. もっと多くの問題を.〕

第8章 計画とプログラム
8.1. 立案のパターン
8.2. もっと一般的なパターン
8.3. 一つのプログラム
8.4. 幾つかの計画からの選択
8.5. 計画とプログラム
8.6. パターンと計画
第8章の例題と注釈, 8.1‐8.8
〔8.1. 逆向きか前向きか? 逆行的か前進的か? 解析か綜合か? 8.2. 賢者は最後のところで始める.8.4. 三つの計画からの選択.8.5. 二つの計画からの選択.8.6. 一案だ、まったく.8.8. 身をまかせるな.〕

第9章 問題内の問題
9.1. 補助問題:目的のための手段
9.2. 同値な問題:双方的変形
9.3. 同値な問題の鎖
9.4. 野心の大きい、あるいは小さい補助問題:一方的変形
9.5. いくらか遠い補助問題
9.6. 実質的援助、方法論的援助、激励的影響力、練習
第9章の例題と注釈, 9.1‐9.15
〔9.1. 補助問題の当てになる筋? 9.2. Respice finem. 9.3. 箇条の除去、または付加.9.4. 条件を広く、または狭くする.9.5. より強い、あるいはより弱い定理を検討する.9.11. 反例の探索.9.12. 特殊化と一般化.9.13. 類比.9.14. で、もし失敗したら? 9.15. もっと多くの問題を.〕

第10章 アイディアの到来
10.1. 光を見る
10.2. 例
10.3. 有用なアイディアの本質
10.4. アイディアは偶然による
第10章の例題と注釈, 10.1‐10.2
〔10.1. アイディアの自然発生、一つの引用と注釈.10.2. 二つの実験.〕

第11章 頭の働き
11.1. われわれの考え方
11.2. 問題を持つ
11.3. 関連
11.4. 近接
11.5. 先見
11.6. 探究の範囲
11.7. 決定
11.8. 動員と編成
11.9. 認識と想起
11.10. 補足とまとめ直し
11.11. 隔離と結合
11.12. ダイアグラム
11.13. 部分は全体を示唆する
第11章の例題と注釈, 11.1‐11.11
〔11.1. 貴方の経験、貴方の判断.11.2. 動員.11.3. 先見.11.4. 部分が多いほど、全体を強く示唆する.11.5. 認識する.11.6. まとめ直す.11.7. 内側から進む、外側から進む.11.8. 発見的な鼠の迷路.11.9. 前進.11.10. お前も.11.11. 二十日鼠と人間.〕

第12章 頭の訓練法
12.1. どう考えるべきか
12.2. 目標に焦点をあわせる
12.3. 見込みを評価する
12.4. 接近が入用
12.5. より有望な面が入用
12.6. 関連知識が入用
12.7. 状位の再評価が入用
12.8. 質問の仕方
第12章の例題と注釈, 12.1‐12.11
〔12.1. 問題を云い換えよ.12.2. それを数学的言語で表わせ.12.3. 十分に仕入れて, よく編成されている知識の貯え.12.4. この種の未知数はどんなデータによって決定できるか? 12.5. この終結はどんな仮説から導き出せるか? 12.6. 類比:三角形と四面体.12.10. 注意と行為.12.11. 生産的思考、想像的思考.〕

第13章 発見の規則?
13.1. 規則また規則
13.2. 合理性
13.3. 節約、しかし予定できる限度はない
13.4. 固執、しかし変化も
13.5. 優先の規則
13.6. 問題に内在する材料
13.7. 利用できる知識
13.8. 補助問題
13.9. 総括
第13章の例題と注釈, 13.1‐13.3
〔13.1. 天才と達人と初心者.13.2. 桃の実と計画について.13.3. 仕事のスタイル.〕

第14章 学習、教授、および教授の学習について
14.1. 教授は科学ではない
14.2. 教授の目的
14.3. 教授は技術である
14.4. 学習の三原理
14.5. 教授の三原理
14.6. 例
14.7. 教授の学習
14.8. 教師の態度
第14章の例題と注釈, 14.1‐14.27
(第一部、14.1‐14.4;第二部、14.5‐14.27). 〔14.5. なぜ問題解決を? 14.6. 問題解決と理論形成. 14.7. 問題解決と一般教養.14.8. 図形の言語.14.9. 有理数と無理数.14.10. 厳密な推論.14.11. 地図は完全であり得るか? 14.12. われわれは何を教えるべきか? 14.13. 発生論的原理.14.14. 口さきだけの忠誠.14.15. レベルの混乱.14.16. イザドーラ・ダンカン.14.17. 知識の水準.14.18. 反復と対照.14.19. 内部援助、外部援助.14.21. どの位むずかしいか? 14.22. むずかしさと教育的価値.14.23. 問題の幾つかのタイプ.14.26. レポート.14.27. 数学の会合における談話について、ツェルメロの規則.14.28. 結びの口上.〕

第15章 推測と科学的方法
15.1. 教室程度の探究問題
15.2. 例
15.3. 討議
15.4. もう一例
15.5. 帰納的論証の進行の図式表示
15.6. 歴史的一例
15.7. 科学的方法:推測せよ そして テストせよ
15.8. 「探究問題」の望ましい幾つかの特徴
15.9. 結び
第15章の例題と注釈, 15.1‐15.55
(第一部、15.1‐15.20;第二部、15.21‐15.40;第三部、15.41‐15.55). 〔15.23. 非十分理由の原理.15.24. ビュリダーンのろば.15.39. 物理学における非十分理由の原理、あるいは、自然は予言可能であるはずだ.15.40. 一つの球面上にn個の点を選ぶこと.15.41. もっと多くの問題を.15.44. 循環小数.15.48. 台形数.15.55. 事実と推測.〕

解答
参考文献
訳者あとがき
第II巻の索引
綜合索引

ジョージ・ポリア[ジョージポリア]
1887-1985。ハンガリーの首都ブダペストに生れる。1912年プダベスト大学より Ph. D.取得。1920-40年チューリッヒ工科大学教授、1940年ブラウン大学客員教授、1942-53年スタンフォード大学教授、1953年同大学名誉教授。1947年米国に帰化。1963年 Award for distinguished service to Mathematics 受賞。1974年 Collected Papers I, II 刊行。邦訳書に『数学の問題の発見的解き方』全2巻(1964-67、みすず書房)、『いかにして問題をとくか』(1954、丸善)がある。

柴垣和三雄[シバガキワサオ]
1906年金沢市に生れる。1929年東京大学理学部物理学科卒業。数学専攻。理学博土。九州大学名誉教授。前・東京理科大学理学部教授。2001年歿。著書『線形代数に直結した幾何学序説』(1972、みすず書房)『関数解析と数値解析入門』(1973、森北出版)ほか。訳書 ポリア『帰納と類比』『発見的推論』(1959、丸善)『数学の問題の発見的解き方』全2巻(共訳、1964、1967、みすず書房)、ルべーグ『量の測度』(1976、みすず書房)ほか。

金山靖夫[カナヤマヤスオ]
1923年熊本市に生れる。1946年九州大学工学部電気工学科卒業。1974年福岡県立修猷館高等学校在任中に死去。訳書にG・ポリア『数学の問題の発見的解き方』全2巻(共訳、みすず書房、1967)。

内容説明

問題解決力を磨くためには?2巻は、「アイディアの到来」「頭の訓練法」「発見の規則?」など、より一般的な方法を分析する。

目次

第2部(続き)(解答の進行の幾何学的表示;計画とプログラム;問題内の問題;アイディアの到来;頭の働き;頭の訓練法;発見の規則?;学習、教授、および教授の学習について;推測と科学的方法)

著者等紹介

ポリア,ジョージ[ポリア,ジョージ] [Polya,George]
1887年ハンガリーの首都ブダペストに生れる。1912年ブダペスト大学よりPh.D.取得。1920‐40年チューリッヒ工科大学教授、1940年ブラウン大学客員教授、1942‐53年スタンフォード大学教授、1953年同大学名誉教授。1947年米国に帰化。1963年Award for distinguished service to Mathematics受賞。1974年にCollected Papers 1,2刊行。1985年歿

柴垣和三雄[シバガキワサオ]
1906年金沢市に生れる。1929年東京大学理学部物理学科卒業。数学専攻。理学博士。九州大学名誉教授。前・東京理科大学理学部教授。2001年歿

金山靖夫[カナヤマヤスオ]
1923年熊本市に生れる。1946年九州大学工学部電気工学科卒業。1974年福岡県立修猷館高等学校在任中に死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。