書簡の時代―ロラン・バルト晩年の肖像

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  • サイズ B6判/ページ数 211p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622085638
  • NDC分類 950.28
  • Cコード C1010

出版社内容情報

世界的文学史家となった著者が40年ぶりにバルトからの手紙を読みつつ、青年期の自画像と「ロラン」の生き方を重ねて描く名エッセー「もし私がこの本を『ロランと私』と名づけていたなら、思い上がりを犯してしまっていただろう。ロランは生前のプルーストと接したことがなかったので、『プルーストと私』と言っても傲慢にはならなかったが、私は生前の彼、ロランを知っていたので、無邪気に『ロランと私』とは言えない。
じつを言えば、肝心なのは自分を彼と比較することでも、彼に同一化することでもない。彼の死後三十五年経ったいま、これまでも頭のなかで、また夢のなかでよくしてきたように、われわれの友情を再考すること、その各段階をあらためてたどり直し、記憶を掘り起こし、彼から受けた恩恵を確認し、彼が与えてくれたものに感謝することが問題なのだ。
人は無理強いされないと、この種の吟味には取りかからない。あるできごとが生じて、そうせずには済まなくなるまで、抵抗しつづけるものだ。以下は、私のロラン探索の記録である。」

コレージュ・ド・フランス教授となった世界的文学研究者が、青年の自分に宛てられたバルトの手紙を読み返し、往時の師弟関係と友情を見つめなおす。名著『恋愛のディスクール・断章』『明るい部屋』誕生の貴重な証言であり、「あのころ」をめぐる痛切な文学作品である。

アントワーヌ・コンパニョン[アントワーヌ コンパニョン]
1950年、ベルギー、ブリュッセルに生まれ、父親の勤務の関係で、十代の数年をアメリカ合衆国で過ごした。理工科大学校、国立土木学校という理系のエリート校を卒業したが、その後、本格的な文学研究を志した。パリ・ソルボンヌ大学教授を経て、2006年よりコレ―ジュ・ド・フランス教授(「フランス近現代文学:歴史・批評・理論」講座)。コロンビア大学教授を兼任。バルト、プルースト、モンテーニュ、ボードレール、文学史、文学理論に関する著書が多数あり、そのうち『書簡の時代――ロラン・バルト晩年の肖像』(中地義和訳、みすず書房)、『近代芸術の五つのパラドックス』(中地義和訳、水声社)、『文学における理論と常識』(中地義和・吉川一義訳、岩波書店)、『第二の手:または引用の作業』(今井勉訳、水声社)、『アンチモダン:反近代の精神史』(松澤和弘監訳、名古屋大学出版会)、『寝るまえ5分のモンテーニュ』(宮下志朗・山上浩嗣訳、白水社)の邦訳がある。また、『ロラン・バルトの遺産』(石川美子・中地義和訳、みすず書房)に、「ロラン・バルトの小説」が収録されている。

中地義和[ナカジヨシカズ]
1952年生まれ。1976年、東京大学教養学科卒業。1985年、パリ第III大学で博士号取得。1986年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授。専攻はフランス近代詩とりわけランボー。著書Combat spirituel ou immense derision. Essai d’analyse textuelle d’Une saison en enfer (Corti, 1987)、『ランボー:精霊と道化のあいだ』(青土社)『ランボー自画像の詩学』(岩波書店)など。訳書に、コンパニョン『近代芸術の五つのパラドックス』(水声社)『文学における理論と常識』(共訳、岩波書店)、マルティ/コンパニョン/ロジェ『ロラン・バルトの遺産』(共訳、みすず書房)、『ランボー全集』(共訳、青土社)、バタイユ『エロティシズムの歴史』(共訳、哲学書房)、同『至高性』(共訳、人文書院)、『黄金探索者』『隔離の島』『嵐』『ル・クレジオ、映画を語る』ほかル・クレジオの小説・エッセイ多数、『ロマネスクの誘惑』(ロラン・バルト著作9、みすず書房)など。

内容説明

われわれの友情を再考すること、その各段階をあらためてたどり直し、記憶を掘り起こし、彼から受けた恩恵を確認し、彼が与えてくれたもに感謝すること。

著者等紹介

コンパニョン,アントワーヌ[コンパニョン,アントワーヌ] [Compagnon,Antoine]
1950年、ベルギー、ブリュッセルに生まれ、父親の勤務の関係で、十代の数年をアメリカ合衆国で過ごした。理工科大学校、国立土木学校という理系のエリート校を卒業したが、その後、本格的な文学研究を志した。パリ・ソルボンヌ大学教授を経て、2006年よりコレージュ・ド・フランス教授(「フランス近現代文学:歴史・批評・理論」講座)。コロンビア大学教授を兼任

中地義和[ナカジヨシカズ]
1952年生まれ。専攻はフランス近代詩とりわけランボー。東京大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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nranjen

5
なんと豊かな…。教授が、謎の包まれていた(大概他の人の人間関係は謎に包まれているものだけれど)バルトとの師弟関係を明らかにした作品。俗に言う「師弟」を超えた人間的な温かい「ぬくもり」のようなものが読後に感じられ…上手いなあ。というより、文の作り運びが上手いというだけではなく、決してストレートに言葉で言い表されてはいないけれど、敬意と愛情が感じられる控えめかつ事実を淡々と語る口調に、逆にぐっとくるものがある。あの80年代に活躍した人々の醸し出す特別な雰囲気が感じられる。濃厚な一冊。2017/07/20

sona

1
中地義和による素晴らしい解説でも言われているように、本書では、現在のコンパニョンの視点を踏まえつつ過去の彼の眼にバルトがどのように映っていたかが語られていく。自らの師に対して慎重に距離をとりながらバルトと彼を取り巻く環境とを描き出す、その理性的で鋭い、かつ温かみのある態度そのものこそが、著者が師から受け継いだもののように思えてくる。バルトの死の直前の描写は他の論者が語るそれとはだいぶ趣が異なるもので、相変わらず淡々とした語り口にも関わらずかなり胸に迫るものがあった。 とても誠実な書物だと思いました。2021/02/22

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