パリはわが町

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  • サイズ B6判/ページ数 234,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622085553
  • NDC分類 950.28
  • Cコード C0098

出版社内容情報

97歳のフランスの短篇名手が、人生の大半を過ごしたパリの「所番地」を鍵に語る極私的断章集。名訳、注釈、登場人物三百人の索引付「はたして自分が田舎者なのかパリっ子なのか、わたしにはわからない。わたしはたまたまノルマンディに生まれた。そして、わたしの作品の大部分は、子供時代や思春期を過ごしたポーの町とベアルヌ地方から着想を得ている。けれども、わたしの町ということになれば、それはパリである。本当のパリっ子とは、別の土地で生まれ、パリで生きるのが征服することであるような人間をいうような気がするのだ。それには、セーヌ河にかかる橋を渡って、目を見はるだけで十分だ。比較を絶する空が広がっている。夢ではなくて、わたしはパリにいるではないか!」(本書より)

1943年以来ずっとパリに暮らす、97歳の作家が、19世紀パリの印刷工だった祖父の住所を皮切りに、数々の思い出と出会いにあふれる町を言葉で散歩する。占領から解放される現場に立ち会い、カミュのもとで編集発行された《コンバ》紙のジャーナリスト、ガリマール社の編集者として、多くの作家を知ったグルニエの、親切な道案内で路地裏を歩いてゆく読者に、パリは新たな相貌をみせてくれるにちがいない。
本書には、ジッド、サルトル、ジュネ、バタイユ、フォークナー、ヘミングウェイ、カルペンティエルなどが姿をみせ、今は亡き親しい友人たち(ブラッサイ、パスカル・ピア、クロード・ロワ、ロマン・ギャリ)も生きているようだ。都市を舞台とした愛情地理学にして、人生のアドレス帳。

ロジェ・グルニエ[ロジェ グルニエ]
フランスの小説家・ジャーナリスト・放送作家。1919年9月19日、ノルマンディ地方のカーンに生まれ、ピレネー山中ベアルヌ地方の町ポーで育つ。1943年11月に上京して以来、パリ市に在住。戦後アルベール・カミュに誘われて《コンバ》紙の記者となり、《フランス・ソワール》紙編集部を経て、1963年からガリマール出版社編集委員。2011年、創立百周年を記念してガリマール社が刊行した大型本『セバスチャン・ボタン通り5番地』を執筆した(挿画はジョルジュ・ルモワーヌ)。邦訳書に、小説『ライムライト』『シネロマン』『六月の長い一日』『黒いピエロ』、短篇小説集『水の鏡』『編集室』『フラゴナールの婚約者』(山田稔・選訳)『別離のとき』、エッセイ『チェーホフの感じ』『フィッツジェラルドの午前三時』『ユリシーズの涙』『写真の秘密』『パリはわが町』がある。

宮下志朗[ミヤシタシロウ]
1947年、東京生まれ。東京大学名誉教授。放送大学教養学部教授。1990年『本の都市リヨン』(晶文社)で大佛次郎賞受賞。ラブレー、モンテーニュからゾラ、バルザック、都市論まで、幅広くフランスの文学と文化を扱っている。著書『読書の首都パリ』(みすず書房、1998)『パリ歴史探偵術』(講談社現代新書、2002)『本を読むデモクラシー 〈読者大衆〉の出現』(刀水書房、2008)『カラー版 書物史への扉』(岩波書店、2016)ほか。ラブレー『ガルガンチュアとパンタグリュエル』(全5巻、ちくま文庫)の訳業により、2013年度の読売文学賞(研究・翻訳部門)を受賞。訳書 グルニエ『ユリシーズの涙』(2000)『写真の秘密』(2011)『パリはわが町』(2016、以上みすず書房)『モンテーニュ エセー抄』(みすず書房、2003)モンテーニュ『エセー』(全7巻、白水社)ほか多数。

内容説明

短篇の名手が、所番地を手がかりに数多の出来事と出会いを想起する断章=自伝。20世紀の都市パリを生きた作家たちを偲ぶ「愛情地理学」にして人生のアドレス帳。

著者等紹介

グルニエ,ロジェ[グルニエ,ロジェ] [Grenier,Roger]
フランスの小説家・ジャーナリスト・放送作家。1919年9月19日、ノルマンディ地方のカーンに生まれ、ピレネー山中ベアルヌ地方の町ポーで育つ。1943年11月に上京して以来、現在までパリ市に在住。戦後アルベール・カミュに誘われて“コンバ”紙の記者となり、“フランス・ソワール”紙編集部を経て、1963年からガリマール出版社編集委員

宮下志朗[ミヤシタシロウ]
1947年、東京生まれ。東京大学名誉教授。放送大学教養学部教授。1990年『本の都市リヨン』(晶文社)で大佛次郎賞受賞。ラブレー、モンテーニュからゾラ、バルザック、都市論まで、幅広くフランスの文学と文化を扱っている。ラブレー『ガルガンチュアとパンタグリュエル』(全5巻、ちくま文庫)の訳業により、2013年度の読売文学賞(研究・翻訳部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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qoop

8
パリに刻まれた記憶たち。本書はそれらが宿る所番地を挙げながら綴られた著者自身の個人史的地誌。出来事の軽重を問わずフラットな視点で二次元的に描き出されるパリ。百歳近い著者にとって、それらは一つ一つが等しい価値を持つ大切な思い出なのだろう(パリ解放に多くページが割かれてはいるとはいえ)。最初、地図と照らし合わせて読もうと思ったのだが考え直した。これは著者に属する地理であり、地図でもって確認しながら読む行為は何らかの冒涜になるのではないか、と。まぁ感傷的だと我ながら思うけれど。2017/01/04

刳森伸一

6
百歳に近い小説家の回想録。パリの通りや広場の名前を題とした短い断章の積み重ねから、パリにまつわる記憶を呼び起こす。その多くは、作者にとって何らかの影響を与えた人々との交流を描いたもので、カミュ、サルトル、ヘミンウェイといった有名な文人から、日本では名が知られていない人まで多彩な人が現われては消えていく。夢のようでいて、それでいて豊かな人生がここにある。2017/01/09

Naoko Takemoto

4
この本をどう表現しようかと考えていたところ、裏表紙の解説に「人生のアドレス帳」と。さすが、みすず書房!と感心。フランス文学は好きだが、どうしても19世紀の作品に偏っていた。読メのおかげで20世紀、はたまた現代のフランス文学を知り、そこでロジェ・グルニエを知ったというのが正直なところ。フランス人らしいウィット溢れる文章が楽しい。パリの情景がなんとなく浮かぶも、パリ蜂起の断章を読んでいると、今、ヨーロッパが直面しているテロルや暴力の恐怖と重なってきた。2017/02/24

ターさん

1
パリの町が、スライドショウのようにコマ送りされていく。パリ解放の激動の瞬間、ジャケットの下にカメラを隠し駆け回る。静かな文章なのに、パリの街並みが振動するような時代の臨場感。まさしく『パリは燃えているか』である。ゲシュタポによって、パリからいなくなった「ベルト」彼女の写真が詰まったシガレットケースは今でも持っているそうだ。「小さなことについてはオプチミスト、大きなことについてはペシミスト」というのは印象的であった。戦時下、ノミの市でカミュの『異邦人』が転がっていた。グルニエに「結局はパリ」と言わしめる町。2020/06/19

🌹kate🌹

0
ロジェ•グルニエの事は知らないのだけど図書館の新着の棚にあったので読んでみました。 なんとなく、パリに住みたくなりました。2016/11/27

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