始まりの本
ケアへのまなざし

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  • サイズ B6判/ページ数 263p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622083672
  • NDC分類 490.4
  • Cコード C1311

出版社内容情報

一人の人間どうしとして、患者と向き合う姿勢を貫いた精神科医・神谷美恵子の思想と実践をあらわす随筆・論文・対談を新編集で贈る。

内容説明

人間としての医療・看護・介護のあり方をみつめるエッセイ、論文、対談を新編集で贈る。

目次

第1部(ひととしごと;島の診療記録から;自殺と人間の生きがい―臨床の場における自殺;生きがいについて―生きているねうち(看護学生への講演)
心に残る人びと
患者さんと死と
コラム「天窓」
自己の死と孤独
なぐさめの言葉
老人と、人生を生きる意味
沈黙の意味
医師が患者になるとき
対談・病める人と病まぬ人(神谷美恵子・外口玉子))
第2部(限界状況における人間の存在―癩療養所における一妄想症例の人間学的分析;人間学;「ピネル神話」に関する一資料;西洋臨床医学の生命観―M.フーコーの所説によせて)

著者等紹介

神谷美恵子[カミヤミエコ]
1914‐1979。1935年津田英学塾卒業。1938年渡米、翌年からコロンビア大学医学進学コースで学ぶ。1941年東京女子医学専門学校(現・東京女子医科大学)編入学。1943年夏、長島愛生園で診療実習等を行う。1944年東京女子医専卒業、東京大学精神科医局入局。1952年大阪大学医学部神経科入局。1957‐72年長島愛生園精神科勤務(1965‐1967年精神科医長)。1960‐64年神戸女学院大学教授。1963‐76年津田塾大学教授。医学博士。1979年10月22日没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

15
自殺は人間特有で、考え、悩む能力なくしてできないもののようだ(18頁)。精神科医としては、生きがい、というフレーズもキーになると思える。生きがいがない。生きていてもしかたがない。そうした気分は過ぎる時代なのかもしれない。生きるよろこびというものが生きがいとは不可分なのだ(23頁)。殆ど1970年代に書かれていることだが、色褪せない。限界状況、ヤスパース(118頁~)。一生のうち一度は限界に直面する。それは病という形かもしれない。2013/11/27

まさかず

12
何度目かの再読。生きる辛さ、病の辛さ、死にたいと言う訴え、嘆き。それらに対峙した瞬間、我々はその時に持っているものでしか対応することができない。その一言が苦しむ人を支えたり傷つけたり。福祉は生き方を問われ続けるものなのだ、と改めて思う。神谷さんの眼差しはどこまでも温かくこうありたいとも思う。哲学や本当の意味での信仰といったものが救いになると感じていたけど、とっくにさらっと「そのようなものが必要なのではないか?」と書いてらっしゃったことを再発見。我々の存在意義を問われ続けた一年を振り返り、心を締める2020/12/30

まさかず

8
迷ったときに神谷美恵子さんの文章を読むと穏やかに勇気が湧く。利用者と向き合うことをちゃんとしようと背中を押される気がする。「人間は望んで生まれてはこない。なにか人間を越える大きな意思があるのかもしれない」だから生きなければならない。そして「人間はどうせ生きるには生活に意味や内容を感じて生きていたい者である」という人間性の根源的な事実を念頭に病めるものに関われという言葉を何度も何度も噛み締める。ホスピタリティや介護マインドと言われるものの正体はこんな信念を信じ、自分のいきる意味を探す姿勢なのだと思う2016/01/10

かんな

0
機能性重視のスクラブもいいけど(-.-)ワンピースの白衣とナースキャップも残しておいた方が良いと思う。2023/05/04

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