出版社内容情報
ブックデザイナーとして独自の道を拓いてきた人の、仕事と人生を知る。室生犀星との交流を描く「炎の金魚」他。
名ブックデザイナーにして名文章家が綴る、装幀、ルリユール(特装製本)、ともに仕事をした作家や心に残る人々のこと。室生犀星『蜜のあはれ』装丁のため、金魚の魚拓をとるいきさつを描いた名作「炎の金魚」ほかを収める珠玉の随筆選。
内容説明
「金魚の魚拓を一枚作ってくれませんか、形は天から火のように墜ちてくる恰好、つまり頭が地上に向き、尾が天に向く恰好、にして」ある日、若き編集者であった著者のもとに届いた室生犀星からの一枚の葉書。やがて魚拓が完成し、その手を離れるまでのなやましい日々を描いた「炎の金魚」ほか、名ブック・デザイナーにして名文章家による40篇のエッセイ。装幀やルリユール(製本工芸)、様々な出会いについて、ひとつひとつの出来事を、丁寧に、丹念に、たしかめるように書く。まるで、手仕事そのもののような味わい。
目次
室生犀星と私(炎の金魚;杏散る)
作家たちとの出会い(鐘の音と装幀;装幀の美 ほか)
本のいのち(記憶の容器;本と意匠 ほか)
ルリユール工房から(ぜいたくな本;手かがりの版元製本 ほか)
記憶の風景(朝の電話;魚好き ほか)
著者等紹介
栃折久美子[トチオリクミコ]
東京生まれ。東京女子大学卒業後、筑摩書房に入社。編集の仕事をしながら、造本・装幀を手がける。1967年、筑摩書房を退社し、フリーのブック・デザイナーとなる。1972年、ベルギー国立高等視覚芸術学校(エコル・ド・ラ・カンブル)ルリユール科に留学。1980年~2002年、西武百貨店池袋コミュニティ・カレッジ内に(栃折久美子ルリユール工房)を主宰。1981年、MDE(国際製本工芸家協会)よりマイスターの認定を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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