大人の本棚
獄中からの手紙―ゾフィー・リープクネヒトへ

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  • サイズ B6判/ページ数 175p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622080886
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C1310

出版社内容情報

革命家ローザ・ルクセンブルクの書簡34通。傑出した女性の人間的な姿を映すこの古典を大島かおりの新訳・新編集・コラム付きで。

内容説明

自然とののびやかな交感、芸術への絶えざる思い、そして人間への、世界へのかぎりない愛。ポーランド出身の革命家・思想家が、獄中からゾフィー・リープクネヒトに宛てた朽ちることのない書簡35通(1916‐1918)。新訳・新編集。

目次

1 ライプツィヒから
2 ベルリンから
3 ヴロンケから
4 ブレスラウから

著者等紹介

ルクセンブルク,ローザ[ルクセンブルク,ローザ][Luxemburg,Rosa]
1871年3月5日、当時ロシア支配下にあったポーランドのザモシチに、同化ユダヤ人の商人の末娘として生まれる(1870年生まれの説もある)。高校時代より社会主義運動に加わり、18歳のとき、逮捕の危険を逃れてスイスへ亡命、チューリヒ大学で学びながらポーランドの運動のためにはたらき、学位取得後にドイツ市民権を取得してベルリンに移住。以後、本格的に政治活動・文筆活動をおこなう。1904年以降は幾度となく投獄されながらも、ドイツ社会民主主義陣営の政治理論家・革命家として活躍し、とくに第一次世界大戦が始まって社会民主党が戦争支持にまわってからは、党内最左派として反戦活動に力を注ぎ、そのため長い獄中生活を強いられる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぱせり

12
ドイツ帝国に沈黙させられた革命家の手紙。友へのいたわり、読書のこと、自然の移り変わりの描写。それが監獄で書かれたものとは思えないほどに瑞々しい。美しい。しかし、長きに渡る獄中生活は、もともと病弱だった彼女を病み衰えさせ、黒髪を白髪に変えてしまったという。それだけに、これら美しい手紙の束が、どれほどの精神力から産み出されたものであるか、と思う。 2016/08/05

kiriya shinichiro

3
某児童文学評論家の人が「これはいい百合だ」っていっていたので読みました。たしかに美しい友情の手紙。ハードな背景に対して、彼女の心の凜としたしたたたずまい……。叔母もいってたけど、『オブローモフ』が面白かったっていうフレーズが出てきて、当時どんだけ流行ったんだって思った。オブローモフってごくつぶしの代名詞(没落貴族で生活能力ゼロの引きこもりで死ぬ)なのに、生い立ちのせいで革命家にならざるをえず、一生を闘いに捧げた人が面白がるってどういうことなんだろう。ゴンチャロフの別の話ならともかく、すごく不思議だった。2017/08/02

R As Well

2
紙とペンさえあれば、どんな場所においても世界を広げることができる。本書は革命家のローザ・ルクセンブルクが獄中で書いた手紙をまとめたものであるが、長期にわたる拘禁の中でも、自然や文学への親しみ、そして友人への愛情が文章に満ちており、「文字」というメディアの持つ強さが伝わってくるようである。しかし、これだけのエネルギーを持つ魂が何年も牢獄に閉じ込められ、そして解放間も無く反革命派によって殺害されたということ。生きること、正しくあることにその若さの全てを費やされた才能たちがいたことは改めて噛み締めさせられる。2021/11/11

l__picnic

0
何度目か分からない再読2020/01/20

ひろゆき

0
リープクネヒトの妻ゾフィーへのローザの手紙。虐殺されるまでの約二年、ほぼ獄中から。ロシア革命の言及などももちろんあるのだが、大部分を自然観察、植物や鳥たちの記述が占める。それらの運命に対する共感と絶望。すべての命に関心を持っていたその感性。地質学への興味や、詩、読書のあれこれ。2018/08/20

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