大人の本棚
明治日本の女たち

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  • サイズ B6判/ページ数 351p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622080411
  • NDC分類 367.21
  • Cコード C1336

出版社内容情報

好評シリーズ《大人の本棚》第二期・第1回配本

内容説明

女子留学生、山川捨松のホストファミリーとなった縁で津田梅子を知り、少女時代から日本への憧憬をはぐくんだアメリカ女性―著者は、1888年と99年に日本を訪れ、華族女学校や東京女子高等師範学校、のちには女子英学塾でも教鞭をとった。封建時代が去って、女性をとりまく環境も考え方も激しく変わりつつあった時代に、宮中の高貴なあたりから華族の上流夫人、都会の中流家庭の主婦、農婦、女学生まで近しくふれあった著者の、偏りのない視線がとらえた明治日本の女たち。それから1世紀のあいだに、この国はなにを獲得し、なにを失ってきたのだろうか。しだいに失われゆく古き日本の面影を愛惜の念をこめて点描しながらも、エキゾチックなものめずらしさを書きつらねた旅行記に終わらない、日本論・日本女性論。

目次

子ども時代
教育
結婚と離婚
妻として、母として
年老いてから
宮廷の世界
城と屋敷での生活
侍の女たち
田舎の暮らし
都会の生活
召使いの生活
家庭のなかで
この十年の進歩

著者等紹介

ベーコン,アリス・メイベル[ベーコン,アリスメイベル][Bacon,Alice Mabel]
1858‐1918。アメリカ・コネティカット州に、会衆派の牧師の子として生まれる。14歳の時、ベーコン家が日本人女子留学生、山川捨末のホスト・ファミリーとなったことで、津田梅子や永井繁子とも知り合い、日本への強い関心をはぐくんだ。1888年に来日し、華族女学校や東京女子師範学校で1年間教鞭を執る。1899年に再び来日して、女子英学塾で2年間教えた。帰国後、日本滞在中に見聞きしたことをもとに、3冊の著作を出版

矢口祐人[ヤグチユウジン]
1966年生まれ。米国ゴーシエン大学教養学部卒。ウイリアム・アンド・メアリ大学大学院アメリカ研究科博士課程修了。東京大学大学院総合文化研究科助教授。専攻はアメリカ太平洋地域研究・日米文化史

砂田恵理加[スナダエリカ]
1972年生まれ。成蹊大学文学部卒。津田塾大学大学院英文学研究科修士課程修了。米国スミス・カレッジ、アメリカ研究ディプロマ・プログラム修了。一橋大学大学院社会学研究科博士課程に在籍中。アメリカ研究・女性史専攻
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

本の蟲

12
日本初の官費女子留学生のホストファミリーだった縁から、長じては来日し、明治の女学校で教鞭をとった米国人女性アリス・ベーコンによる日本女性論。開国以来、様々な人間が来日して記録を残しているが、その大半は男性による男目線のもの。本書は前述の留学生の一人だった津田梅子との共著であり、日本女性の子供時代から、結婚や離婚、妻として母として、老後について。宮廷、士族、田舎、都会、過去と未来の女性観が、女性ならではの感想と希望を持って語られている。西洋の「文明先進国」として、女性教育や権利を重要視しながら、(続2022/01/15

Mayuko

2
これっていまも変わらないなーという箇所もちらほら 当時の日本人の高貴な方から一般庶民の暮らしまで分かりやすい訳文で書かれていてスラスラよめました。かなり面白い本。映画にならないかな。おすすめ!2013/08/03

とりみ

1
アリス ベーコンさんからみた 明治の日本の女性が書かれています。 とても興味深い。赤ちゃんから おばあちゃんまで その時代に生きていた女性たち こうゆう様子だったんだーと嬉しかった。私の想像では しかめっ面の女性たちを想像していたから。 私のご先祖さんたちも そうだったらいいなと思いました。徳川大名の屋敷でのひな祭りのお祝いに ベーコンさんが参加した様子 面白かったです。2020/12/10

おたきたお

1
明治初期に偏見の少ない外国人が存在したことに驚いた。また、日本人が詳述しない日常生活を記述、さらにそれから10年間の変化も記述。民俗学的にも貴重な著作。【裸の習慣】単に仕事を楽にするため、あるいは、健康や清潔のための肌を露わにすることは、特に問題とされない。しかし、人に見せるために肌を出すのは、ほんのわずかであっても大変下品なこととされている。前者の例としては、外から丸見えの銭湯、裸の労働者...後者の具体例として、多くの日本人女性には外国のドレスがおぞましく思えるということを指摘しておこう。(P206)2006/01/01

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